2016-09-29

戦闘に勝つ」と「戦争に勝つ」は違う

一個前の投稿でも書いたけど、タイトルの内容。

日米中ロ、どこも北にいったん「戦闘で勝つ」ことはできるかもしれない。でも「戦争に勝つ」ことができるかね? マッカーサーは一度、北朝鮮に「戦争で勝とう」としたわけだが、それでどういうことになったか知らないわけじゃないよね。北相手に「戦争に勝つ」ってのは、国際政治も含めた全体の中で「勝つ」ということでなくてはならない。その意味あの国に「勝てるから攻め込もう」という国があるかね。

そして戦中戦後に大量に発生するだろう難民、それにまぎれたゲリラテロリスト、そして不安定管理の下にある核ミサイル発射の危機…そのどれ一つとっても、実行された時点で、実行された側の政治主導者は、危険戦争自国民を巻き込んだ見通しの甘さを激烈に批判されるだろうね。それだけのリスクを冒して得られるメリットを示せなければ、戦争自体継続できないのでは。だが、一体どんなメリットが示せるだろうか? ……事前に「北の脅威」を過剰に宣伝して「脅威の排除」をメリット国民が感じるようにする? なるほどそれは一つの手だ。だがその宣伝は同時に、北からの「反撃リスク」を実際以上に高い効果のあるものと感じさせるという意味では、結局宣伝効果相殺されるのではないだろうか。イラクの時のように「大量破壊兵器があるから」とやる? 残念ながら「ある」と本人らが宣伝しまくってる現状を見ても、それが戦争へのモチベーションとして働くよりは、抑止力として働く効果の方が大きそうだね。

ならば「非人道的政治体制転覆」それ自体目的とする? それほどの「正義」感と人類愛、人権意識の高い国(笑)アメリカ以外にあるかなあ。そしてそのアメリカは……過去経験というトラウマに襲われてる、その上イスラム原理主義と同様の泥沼戦争継続中……ときたら、まあ手を出す気自体が起きないだろ。

結局あの国については、ゆるやかに崩壊を待ちつつうまくお隣の韓国に吸収してもらうのを待つ……くらいしか対応のしようがない。正直「戦争で北に勝つ」なんて、あなたのあげたどの国にとっても夢物語だ。あの国に勝ち、あの国自分のいわば「領土」として引き取りたいと積極的に思う国はない。そして、勝ちたいと思わない限り戦争には勝てない。オレが言ってるのは最初からそういう話。あの国は当分あのままだ。それは、誰もあの国に「勝ちたくない/勝てない」からだよ。

http://anond.hatelabo.jp/20160927144855

記事への反応 -
  • 今度は勝てるのか?

    • 前提おかしくね? アメリカと戦争始める理由はないし 中国とは低い確率だけどあるかもしれないけど その時に中国の脇侍は北朝鮮でしょ 韓国はプレイヤーじゃなくて従属物だよ

      • むしろ「勝てない」からこそ、「する理由がない」って話がそうやってスラスラ出てくると考えるべきであって もし「勝てる」ならば、それこそ「する理由などいくらでも見つける」っ...

        • たとえば日米中露あたりの大国はだいたい北朝鮮に「勝てる」と思うんだけど、だからって積極的に「する理由を見つけようとしている」政治家は現れてませんよね

          • 一個前の投稿でも書いたけど、タイトルの内容。 日米中ロ、どこも北にいったん「戦闘で勝つ」ことはできるかもしれない。でも「戦争に勝つ」ことができるかね? マッカーサーは一...

            • 言ってることはそれほど的外れじゃないんだけどさ、 語るなら政略~~~戦闘の基本的階層構造くらい勉強してくれよ・・

            • 言ってることはそれほど的外れじゃないんだけどさ、 語るなら政略~~~戦闘の基本的階層構造くらい勉強してくれよ・・

        • 戦争の「勝つ」「負ける」っていうのは、「政治的目標を達成出来たかどうか」でしか定義できないので 目的を考えずに戦争の勝敗を考えるのは不可能

      • もし朝鮮戦争で北朝鮮が朝鮮半島を統一できていたらというifを考えれば別におかしい話でもないだろ。 割とありえたシナリオなんだぞ>中韓vs日本 中韓vs日本になった後にアメリカが戦...

    • ヒント:WW2でのイタリアは戦勝国

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