めったにないことだけれど、日常生活の中で「でんがな」「まんがな」を聞くことがあると、ちょっと得した気分になる。
大阪市内のオフィス街で「でんがな」「まんがな」なんてのは、ギャグでない限り日常的に使われていないのだが、
ながいこと営んでおられる小さな会社のおじいさん社長や、地元密着の喫茶店でスポーツ新聞を広げている高齢者は使う。
とても心ひかれる。大阪に住んで10年になるというのに旅情を感じる。
漫画やら映画やら小説でしか接することのないパンチのきいた関西言葉に接すると、「お!」と反応してしまう、よそ者生活がもうすぐ10年。
直接聞いたわけでもないのに今まででもっとも衝撃を受けた関西言葉は、
「どくいり きけん たべたら しぬで」
事件当時小学生であった私は店頭から菓子がなくなる事態に遭遇したはずなのだが、よく覚えていない。
菓子に毒が混入される事件であり、小学生からの注目度はかなり高かったと思う。私も夢中になってテレビを見ていた。
しかし「どくいり きけん たべたら しぬで」は、後になってというか、ネットで文字列として認識してはじめて衝撃を受けた。
内容の反社会性はもちろん、どことなくユーモアのきいた恐ろしさのようなおもしろさ。
凄みのある顔つきの男が眉間にしわを寄せながら、片方の口角だけをあげてにやっとしたような気色の悪さに惹きつけられる。
それはそうと、豪栄道が優勝だ!