服を買う時、着る時、シャンプーを選ぶ時、友達と話す時、人前に出る時、寝る時、シーツを選ぶ時、下着を買う時、化粧品を買う時、洗濯をする時、好きな人ができた時、告白された時、合コンする時、紹介される時、面接する時、親戚と会う時、温泉に行く時、試着する時、アクセサリーをつける時、日焼け止めを塗る時、お酒を飲む時、好きなものを食べる時、運動する時、汗をかく時、プールや海に行く時、旅行に行く時、美容室に行く時、外食する時…
一時期食生活を徹底的に改善したら完治したけど、その後食事を元に戻したらぶり返した。
世間ではかゆいのを我慢できない甘えた性格が引き起こすものという認識とか、容姿至上主義がまかり通る現代では理解を示す人間も多くない。親だって薬を塗れば大人になったら自然と治るから
と子供に言い聞かせて騙し騙しでやりくるめる。
もちろん大人ににって治るかは個人差があるから個人として自分の子供を見ることができない受動的な親の元に育てば子供も考えるきっかけを失う。親なんか病院なんかアテにならない、自分の身は自分で守らなければならない、という事には自分の頭で考えられるようになる歳になるまで気づく事ができないので薬を信じて使い続けるのだ。
薬を塗っても大人に近づいても一向に良くならずむしろ悪化することでやっと目を覚ますものの、その時はすでに取り返しのつかない状態の事が多いだろう。傷跡、しわ、強い薬しか効かなくなった体、薄くなった皮膚、無駄にしていた今までの時間、信じていた親や医者の治療法、染み付いた生活習慣と世の中の常識や価値観。
精神的にも自分を責め、世の中を呪い、環境と運命を憎み、鏡を見ればゾンビが映っている。
これが自分の人生か、と絶望し、結局は死ぬ事を考え続けてしまう。生きることが辛すぎて、毎日こんなに辛い思いのまま生きているのにいい事は無くて、何のために生きているんだろう、と虚しさが沸き起こる。
毎日泣いて過ごし、絶望しきっていると、もうどうでも良くなる時が来る。そして今まで自分を馬鹿にしてきたやつら、見下してきたらつら、軽んじてきた奴ら、憎しみの相手を見返してやる、という気持ちになり、何としてでも自分の力で治してやる、薬なんかに頼らず、世の中のアトピーに関する常識なんてすべてぶっ壊して真に正しい方法で治してみせる。そう決意するようになる。
そこから脱ステロイドという極端な方法に走ってしまう人が多い。自分もその1人。
環境が許すならそれをしてもいいと思うが、薬を使いながら精神を保つことも同時に大切だ。アトピーを治してやると決意したのなら、それはつまり自分の身体を大切にしてあげるということだ。それは他ならぬ自分自身でしかできないことだ。
絶望からヤケになるのは仕方がない、当たり前の流れだ。だから、一旦冷静になれ。
心が落ち込んでいくと、体も引っ張られる。それじゃ万全とは言えない。
体がゾンビになって汁でグジュグジュになってその臭いが酷くて皮膚片がぼろぼろと自分の後ろに落ちて服やベッド何もかも血だらけで痒くて鏡を見ればゾンビで醜く美しさとは正反対。それを毎日おそらく年単位で見続けて薬も使えない状態でも冷静な精神を保てるか?
できない。絶対に。
シャンプー、洗剤、油、ごはん、アレルギー検査、ストレス、市販品の成分、薬の使い方…。
あと誰か1人でも、ネットでもいい、アトピーの会なら東京なら探せばすぐに見つかるし、心の拠り所を作っておけ。1人でやってやるって意固地にならず誰かに愚痴をこぼせ。死ぬほど辛いと泣け。健常者のお前らにはこの苦しみなんてわからないと喚け。
冷静に、賢く、着々と。
ただ、乗り越えたからといって人生すべてがうまくいくというような夢物語は持つな。
やっと"みんなと同じ"スタートラインに立てる、と思え。
そこから始まる。でも乗り越えた人間にしか分からない苦しみはアドバンテージとなって長期的に見れば宝となる。信じられないかもしれないけどいずれ自分のことを好きになれる日が来る。
くじけるなとは言えない。当事者は五里霧中状態なんだ、辛くて当然だ。
でも、がんばれ、がんばれ、がんばれ!
まず恋愛。 アトピーゾンビは見た目がキモイし肌が汚いしで第一印象で恋愛対象から外れる。 もて本には必ず、清潔感が大事だと書いてある。アトピーゾンビだから清潔感は皆無だ。...
服を買う時、着る時、シャンプーを選ぶ時、友達と話す時、人前に出る時、寝る時、シーツを選ぶ時、下着を買う時、化粧品を買う時、洗濯をする時、好きな人ができた時、告白された...
どうせ惜しいものがないなら、強力なステロイドでも使えば?
なんとか生き延びてね。ワイいま42歳、かき集めれば1分くらいは幸せな時間あったよ。あとは地獄だったが。
あれ アトピーゾンビは自殺してたような