2016-07-29

子どもと引き換えに終わりました

いちどネット上に公開したテキスト写真は、アーカイブとして保存し、いつでも参照できるようにするべき。

紙の書籍と同様、ネット上に残された文字は、やがて時代を示す貴重な記録になる。

匿名はいえ、多数のはてブがつき、炎上しかかると、削除したくなる気持ちはわかるけれど、

その時にしか書けない言葉は、何より貴重なものだ。

本題に入る。

出産のため、産休・育休を取得し、今春、仕事復帰したら、組織変更や事業方針が大きく変わっていた。

創業者独断専横はますますひどくなり、時代の変化に応じた組織運営を行うと主張しつつ、

コア部分はまったく変わっておらず、旧態依然のままだった。

入社以来、関わっていた事業は今年7月で終了する。実質的には今日最後だ。

確かに売上はずっと低迷し、責任者を入れ替えても好転しなかった。

ただ、知名度は低くとも、一般消費者にとって役立つ事業だったと自負している。

特に右肩上がりだった2005~2006年頃と、いくつか単発で成功した2011~2012年頃は、

いま思うと、社内で正当な評価を受けていなかった。

同僚が相次いで退職し、3.11東日本大震災を境に、顕著に下がり始め、

以降、出産直前まで、事実上、実務面は一人で取り仕切っていた。

直属の上司は、覚えているだけで、10人くらい。

その上に、実務を知らない総責任者がいる場合ほとんどだった。

現場レベルでは、自分と、自分より先に入社したアルバイト勤務者の2人以外、

ずっと、この事業に携わってきた人はいない。

引継ぎ手順書を作り、主な担当業務を引き継いだ担当者もすぐに退職し、

新たに入社した中途採用者は非常に苦労したときいている。

のしわ寄せは同僚に向かい、捌ききれずに、今に至っている。

組織変更の末、新たに就任した総責任者と中途採用者が検討を重ね、

事業の終了と、方向性を変えた新事業の発足が決定した。

自分が実質10年間、当時の上司社長無理難題に応えて築いたものは無に還る。

失敗事業として消したかったのかな、とも勘ぐってしまう。

もしも、子どもを授からず、仕事継続していたら、違う方向性で進んだかもしれない。

子どもと引き換えにキャリアを失う話はよくきくけれど、本当に消えた。

ここ数日、過去仕事を振り返っていたけれど、

もはやニーズはなく、アーカイブとしてしか価値はないかもしれない。

2015年は、ひそかにいろいろな節目だったのだろう。

力及ばず、価値ある素材を生かし切れず、膨大な時間を空費した自分を悔やむ。

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