2016-07-25

ガラパゴス化

国民盲目の国があった。

そこに海外から目の見える人間がやってきて、目が見えるようにする手術があるんだと持ちかける。

彼がいか視覚が素晴らしいかを説いても、やはり体験しないと伝わらないもので、国民懐疑的だった。

そのうち国民の声は疑問から罵声に変わる。

手術は痛いのだろう?失敗したらどうすると?そんなもの不要だと!嫌なら出て行け!

好意外国人は、嫌になってその国から飛び出していった。

好奇心旺盛な何人かの国民は手術を受け視覚を手に入れ、それがもたらす素晴らしさに感動した。

が、彼らもまた外国人と同じ運命を辿った。

数年後、その国は外敵に襲われ滅びてしまった。

 

やらなくてもいいと思っている人間を説得するのは難しいのだ。

たとえ、それが致命的な結果をもたらそうとも。

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