2016-07-12

就活成功組の言い分

ツイッター話題になっていたので、新卒採用就職活動に失敗した人たちの思いの丈が綴られた文章を読んだ。正直腹が立ったので、私も気持ちをぶつけようと思う。

私も今年就活だった。腹が立った、と書いたこから推察できる通り、就活成功した。会社人間の話を聞いて、見学会インターンに参加して可能な限りその発言が本当か調べ、自分が認めた企業を受け、合格した。結果的に3社受けて全部合格をもらったので、就職活動については特に不満な点はない。私は推薦を使わなかったし、受かった側がいうと嫌味に聞こえるのかもしれないが、特にズルをして手に入れた結果だとも思っておらず、就活制度平等だったと感じている。

就職活動の話は黙っていても相手が語りたがるので、人付き合いが苦手な私でも結構たくさんのエピソードを聞いた。当然その中には成功した人も失敗した人もいた。ただ、どの人に聞いても共通して言えると思ったのは「就活就活だけの独立しているイベントではない」ということだと思う。何か目的意識を持ってずっと頑張ってきた先輩はみんな当たり前のように就活成功していたし、そうでないひとーー少し言葉が悪いかもしれないが、行き当たりばったりに生きてきていたり、何か信念を持っていてもその方向性とは合致しない企業を受けたりしているひとは、軒並み残念な結果になっていた。

何が言いたいかというと、就職活動は「今までどれだけ真剣自分と向き合い、自分は何をしたいのか、あるいは、どうすれば自分はこの社会で生きて行けるか」を考えて、行動に移してきたかが問われているんじゃないかと、私は考えている。

私は、「こんなにも頑張ってきたのに私だけが運悪く認められない。他の人たちはあんなに楽そうに就活を終わらせているのに、何故私だけが。それは制度が悪いんじゃないか」というようなスタンス物事が語られている事に腹を立てている。私から言わせれば、ありとキリギリスのような話に感じられている。あなた方は今までの生活の中で自分にある問題と向き合う事もせず(あるいは気づきもせず)、対策をとらないまま生きてきた。今までの人生ではなあなあな態度でもやってこられたのかもしれないが、その事がわかりやす評価される就活の場で、ついにあなた方は抜き差しならない現状から逃げられない立場に追い込まれた。それだけの話だと思う。今まで無視してきた事に対して、なんの準備もされていないのは当然で、準備されていないくせに空回りだけはしっかり繰り返すのだから、徒労を積み重ねるばかりで結果に結びつかないというのは自然な流れだと思う。だから自殺をほのめかす事で自分の命を人質にして、制度の側を批判するのはお門違いだ。

それに、せっかく自分自身の抱える問題直視するいい機会と出会えたのに、また問題本質から目をそらす結果になってしまうと思うので、そういうリアクションは慎んだほうがいい。そもそもの話をするなら、就職活動というシステムを通過しないといけない事は大学に入る頃にはみんな分かっている事なのだから、そんな自殺したくなるほどそのシステムを通過しないといけないと思っているなら、何故周到に準備しておくという事ができないんだろう。よくわからない。

同様に、高学歴自分の望んだ進路を勝ち取った人間に対する僻みにも腹が立つ。

就職活動では学歴ではなく人柄を見られている、とか、逆に学歴フィルターとか企業偏差値とか、好き勝手語るひとも多いけれど、それはすごく実態を捉えられていないもの見方だと思う。高学歴からどう、という相関があるわけではなくて、高学歴になるためには自分の中に確固たる信念が必要人間が多かった、というだけの問題だと思う。勉強簡単にできることじゃない。たとえ好きな分野であってもそれなりにしんどいし、しんどいことを続けるためには理由が要る。そうやって自分の怠心をなだめて、自分目的達成のための行動を起こすことができるようになるためには、それなりの苦労と段階を踏んできている。私たちだってこれまでの人生の中でそれなりの失敗や挫折があり、それを直視して対策を立て、乗り越える努力を積み重ねてきた。

私は別に、今就活を失敗している人たちに成功して欲しくないと言っている訳ではない。自分自信の慢心を認め、これから具体的にどういう方針で行動してゆくか考え直し、決定した方針を元に予定を立て、行動に移してゆく作業を開始すべきなのではないか、と言っているんだ。今やるべきは愚痴を書く事や、社会を呪う事、ましてや自殺する事じゃない筈だ。確かに認められない事は辛いと思う。でもそれは現実だ。人間は、いつだって自分自身の力で助かるしかない。社会の側ではなく、今自分自身に何ができるのか考えて行動を起こすべきだと思う。

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