2016-05-17

原価計算の基礎と基本について間違いを指摘してみる

簿記一級も通ってない人が、管理会計について、特に目新しい視点もなく、原価計算についてぐちゃっと書いたブログ話題だ。

から思ってたんだけど、彼、会計学に関して、かなり自分勝手解釈多い。営業利益経常利益当期純利益の違いについて書いた記事でも、特別損益項目を純資産直入法で表に出さないとか、シンプルに間違っている解釈記事で書いてた。(損益を通さず純資産に直入するのは、売買に制約がある評価損益損益にいれると配当として分配され、問題があるから

 

まぁ新書レベルのものを読んで、理解した風でちゃんとしたパワポつくってハッタリかますのって、コンサル的っちゃコンサル的だよね。初学者は喜んでるみたいだし、はてな英語会計ネタバスるし、いいんじゃないのって気もするけど、中小が、無責任コンサルにそそのかされて、クソみたいな必要としないシステムを導入してひどい目にあわされてることは割とある普通に考えて、個別原価計算カレーパンに例えてる人のお勧めする原価管理システムとか怖すぎる。

カレーカレーパンシチューで分けるなら、それは個別原価計算ではなく工程総合原価計算で原価管理すべき。ていうか原価計算をすべて同じような製品説明するって、そもそも原価計算目的理解してないですねって感じなんですけどね。あの内容でみなさん分かりました?

 

実は、個別原価計算は、通常、個別に把握しやすい『個別的製品』の原価管理に使うんです。よく出てくる例えは受注生産建物船舶ね。なんとなくこれに製造にかかった費用っていうのが特定やすそうだし、金額も大きいから、個別的に把握する方が安心でしょ?

 

から個別原価の計算方法は、個別製品ごとに『指図書』っていうのに積み上げていく。

製造指図書A船舶B船舶
材料費1000万800万
労務費600万700万
経費400万100万
2000万1600万
備考完成製造

こんな感じで個別製品ベースで原価を把握していく考え方。(簡略化してます

 

 

一方で総合原価計算は、単一製品を『大量』に『反復継続して製造』する場合有効な原価管理で、例えはまぁカレーでオッケイもっとイメージやすくいうと製鉄工場とか石油プラントね。計算方法としては『一定期間に発生したあらゆる費用』を全ていったんまとめちゃって、それを『一定期間に完成した製品の数』で割るっていうのが総合原価計算計算方法

算式で書くと、当期発生費用÷当期製造量=製品一個当たりの原価

大量に反復継続して生産するから個別に原価を把握せずに、期間ベースで原価を把握する。

例えば川崎工場にて、1ヶ月の間に発生した全ての費用材料費と労務費と経費)が1000万円で、完成したのがカレー10万杯だったら、カレー1杯あたりの原価は100円になるよね。まぁ実際には完成途中のモノもあるので、そういったのは進捗度に応じて費用を配分したりして、もうちょっと計算複雑になるけど、期間ベースで原価を考えるっていうのがポイント

 

 

ね?まったくの別物でしょ?

もしカレーパン個別原価計算で原価管理すると、製造指図書が10万枚も必要になりますね。このように製品に応じて適切な原価管理を行うことが原価計算の意義です。

 

 

それから彼が重要じゃないって言ってる一杯のカレーをつくるのに、今回はnグラム人参を使いましたというのは、普通に大事で、なぜならカレーは『大量』に『反復継続して製造』する製品からカレー一杯あたりにかかるべき人参の標準使用量というのを合理的見積もることができるからです。そしてそのかかるべき標準使用量をつかって、予算編成に役立てたり、実際の使用量と比較して業務改善に役立てる(原価計算では差異分析という)のが標準原価計算です。

 

他にもいろいろ突っ込みどころはあるんだけどこのくらいで。

過去にも簿記の最強の副読本かいってネタお勧めしといてnaoyaitoにこれ使えねーナってツイートされてたり、有資格者は流石に互助目的以外で触ってるやつはいない。(もしかしたら相続専門の人とかで疎いのはいるかも)

記事突っ込みいれた意見を見ると、会社員自由研究レベルからくじら立てるなとか言われる割に、会計の○○といわれたいとか、公言してるの見ると、ブログ読者に会計の専門知識を持ってると思われたいから都合悪いのかなと思うよね。

善意ならなんでもいいいのかなって思うんだけど。嘘はダメでしょ。ていうかわからせる気もないし、善意というより自分ブランディングのためだよね。

あの記事いくら読んでも原価計算について理解なんてできないから、1500円くらいで原価計算教科書買ってきて実際に数字動かしながら考えた方がいいよ。原価計算簿記みたいにまず勘定名を覚えなきゃみたいなこともないし、理系向き。あの記事に書いてあることはすべて分かりやすく書いてありますし、甘い言葉をささやいて責任はとらないコンサルにも騙されなくなります

まぁそんなわけで俺も増田に書いた。

長々とありがとうございました。

記事への反応(ブックマークコメント)

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