明らかに向き不向きがハッキリしていて、尚且つ向いている人が少ない開発に比べたら、運用の方が間口が広い(=向いている人が比較的多い)と一般には言われている。
この業界に入ってから数年前まで開発一筋で来て、それからつい最近まで運用チームに加わっていたのだが、とにかく他の人に比べて明らかに動けなかった。
そもそも自分は「パッと見で動いてんだったら放っときゃいいじゃん」という人間なので、毎日毎日ルーチンワークで目配せがずっと続くとか、その時点でゲンナリだった。
それから、監視対象の各機器(ストレージ・セキュリティ系アプライアンス・スイッチ等)や各種ミドルウェアはメーカーごとに仕様が違いすぎて、またその仕様も込み入っていることが面倒で、それぞれのオペレーションを覚えるのも苦痛だった。
てかそんなモノに、一体どう興味を持てというんだ?
当然、どれもこれも大まかに把握している程度に留まってしまい、そういう中途半端な理解だと、トラブった時に大変になると。
やたら読みにくいマニュアル片手に原因を探り、それでも分からないのでメーカーに問い合わせてログ提出→回答を元にオペレーション→やっぱり動かないみたいなケースが何度あったことか。
もちろん、そんな人間に重要な機器は任せられないので、自分などいてもいなくてもいいポジションに終始することになった。
そんな自分の経験から、運用業務に代表されるような、ああいう灯台守みたいな業務をテキパキこなせる人は心底凄いと思う。
個人的には運用なんてもう金輪際やりたくないけど、一つだけ、開発と違って基本何も起きなければ残業無しという点はとても魅力的なのだ。
一方、開発の「ややこしい物事を、コードやドキュメントという形で、可能な限りシンプルかつ分かりやすい内容にまとめていく」感覚が何者にも代え難いのは間違いないが、夜遅いのだけは本当に何とかして欲しい。
昔、一人屋台で小さく短い開発案件ばかりやっていた時は比較的時間の自由が効いたけど、今はもうそんな仕事ないし。