マットデイモンが火星から脱出する大人気の映画と迷ったが、同行者の強い推しと自分の直感を信じてこの映画を見た。
もしも建物が話せたら http://www.uplink.co.jp/tatemono/
結果は大正解であった。
とにかく淡々としていてこれといった見せ場がない。建物がすごく良い話をするかとおもったのだが、そうでもない。建物の中でドラマが起きるわけでもない。結果、強く推していたはずの同行者は上映開始10分で寝るし(例えば刑務所の建物は「私の中と外は全然違う、でも外のことは全然知らない」とかシリアスに言う。深い意味でもあるのだろうか?たぶん意味は無いと思う。)僕も、ビールを飲みながら観たせいもあり大変気持ちよく眠れた。
さて、ここまでならただの批判的なイヤミになってしまうが、そうではない。
僕はこの映画と出会って新たな遊びのジャンルを開拓することができた。ビールを片手に日曜の昼下がりにウツラウツラしながら映画を観るというレクリエーションである。そして、この映画はそのジャンルにおいて非常に高得点だと思う。綺麗な風景と落ち着いた音楽。そしてどちらもちょっとヒネリが効いてて良い。建物の話がたいくつな大学の講義のようで懐かしい。実際、同行者は上映後に「気持ちの良い映画(を見ながらの昼寝)だったね!」と爽やかに微笑んでいたし、僕も心底同感で幸福であった。