選挙において、現代の若者に多く聞かれる声というのは「選挙に行っても無意味だ」というものである。
何故無意味なのかと聞けば、「老人のほうが圧倒的に数が多い」「政治はよくわからない」「1人くらい行かなくても何も変わらん」というのが概ねの解答である。
事実、衆議院議員総選挙年代別投票率の推移(http://www.akaruisenkyo.or.jp/070various/071syugi/693/)を見ても、平成26年12月14日は20代が32.58%、かの政権交代が行われた平成21年8月30日の投票率も20代は49.45%と、ギリギリ半分行くか行かないかの率である。
もう一つの若い世代である30代は、21年の投票率は63.87%と高いが、26年は42%と、どちらの世代も半分以下に落ち込んでいる。
流石に子を持つ世代である40代は半分以上が投票しているが、26年は49.98%と僅かながら50%を下回る結果となり、若い世代の政治への失望と不信感が顕になっていると言えるだろう。
本当に若者が選挙に行っても若者の声は無視をされ、老人ばかりが優遇されるのだろうか?
私は、老人が優遇されているのではなく、老人の意見が政治家の目につきやすいから結果的にそうなっているのではないかと思う。
1つは
「選挙に行く」
もう1つは
である。
「えー政治に意見言うとかなんか駅前の危ない人みたーい」「めんどくさーい」
と思う人が大半だろうが、グラブりながらでも狩技決めながらでも良いのでちょっと付き合ってほしい。
先に2つめの「政党、各省庁にこまめに意見を送る」から説明したいと思う。
全く便利な世の中で、各党、各省庁にはメールフォームというものがある。
twitterでゴチャゴチャ不満をこねた所で、国会議員が偶然ツイートを目にし、更に偶然同じ意見のツイートを何十と目にしてくれなければ不満を実感することはできないだろう。
仮に目に止まったとしても、他のツイートで
「橋本環奈ちゃんのおしっこで毎朝コーンフロスティを食べたいでござる」
などと呟いていたら完全に終わりである。
twitterでまとめた意見はメールフォームという行くべき場所があるのだ。
メールの内容も卒論じみた堅苦しく細かい文章を送る必要は無い。
「年金もらえるのか不安です」「税金が高すぎて生活していけない」「消費税増税ってマジ?」
と、何を困ってるのか、何が不安なのかをストレートに伝えれば良い。
それが数多く来たらどうだろうか?
党本部や省庁は対応するかどうかは別として、間違いなく不安を実感するはずである。
(尚、メールの文章に非国民だの外国人を追い出せだの強めの事を書いてはいけない。過激な団体に所属してる人だと思われてまともに取り合ってもらえないと思う。)
また、党に意見を送るなら支持してようがしてまいが関係なく、色んな党に送るべきだ。
できるだけ多くの政治家に意見を伝える必要がある。最悪、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるでどこかがその問題を検討してくれるかもしれない。
とはならない。
送った意見を効果的に活かすために、「選挙に行く」というステップが必要となる。
投票してくれた人には次も投票して生きながらえさせてくれるように、投票してくれた人の意見を尊重する。
民主党がいい例であるが、裏切れば次はないし、日本人というのは中々根に持つ民族だ。
当然年代別投票率等は出るわけだから、そこで20代30代が全く投票していないとなると、
20代30代の意見を尊重するよりも、投票してくれる60代70代の意見を尊重しなければ、メイン層の支持を得ることはできないため、必然的に老人寄りの政治になってしまう。
逆に20代30代がしっかり投票していれば、中々侮れんという事でしっかり意見を聞いてくれるようになるのだ。
ここで、「若者の世代を全員集めても老人の数には勝てない」との意見も出るだろう。
まったくもって事実ではあるが、私が言いたいのは、誰も投票しなければ完全に若者の意見は無視されて議題にも上がらず、最終的に老人ばかりが優先されるようになり、極端な話、若者は選挙に行かなければ老人に食いつぶされる。
言ってもだめかもしれんが、言わなければもっとひどいぞ。それだったら言っとこうという事である。
(あと、めっちゃ不謹慎だが、老人は老い先短くて次投票してくれるかわからんし、金はかかるしあんまり税金も納めないけど、若者は年齢的にまだまだ投票してくれるし金はかからんし税金もメインで納めてくれるので、
そこそこの勢力出たら若者が優先されると思う。)
つまり、世代と票と意見を結びつけて国に伝えるために、「政党、各省庁にこまめに意見を送り」、「選挙に行く」事が大切なのだ。
「政党の選び方がわからない」「マニフェストとか難しくて何を言ってるのかわからない」
という意見もあるだろう。
そういう時は、投票マッチング(http://nihonseiji.com/votematches)というWebサービスを使うと良い。
設問形式で自分の意見に一番近い政党を探してくれるし、各政治争点のメリット・デメリットも解説付きで非常にわかりやすい。
ぶっちゃけアベノミクスが何かわかんなくても、ああこういうことになるのねと答えを選んでいける。
これでもピンと来ない人は、「誰に、どの政党に自分のお金をあげたいか」で考えても良い。
日本国民には納税の義務があり、その税金から政治家の給与は賄われている。
逆に言えば、選挙に行かなければ手前の気に入らない奴に自分が払った税金が渡る可能性がある。
なので、それを阻止するためにも投票に行くというのも全然OKだと私は思う。
というか私はこれで行っている。
気に入らない奴に気に入らない事を決められるにしても、一言反対したという事実が無いとめちゃくちゃ悔しい、という器の小さい理由も含めてだが。
あ、以上です。ありがとうござました。