2015-12-25

若い君へ

ここにたどり着いた若い君へ

真面目で良い子なら知っておいて欲しい。

私が生きてきて、若いうちに知っておきたかったことを列挙する。

アニメドラマ漫画テレビネットなどはなるべく控えた方がいい。知らないうちにそれらの価値観が君の価値観に変わっている。恋愛なら、それらの登場人物は美しい容姿を持っているため理想がありもしない容姿基準にすることになるし、他の価値観においても容姿至上主義完璧主義になったり、都合の良いものを求めがちになってしまう。それらはありもしないものだと理解しよう。

友情は大切にした方がいいが、友人と時間を過ごしすぎると考えが偏ることは理解しておこう。関係が無くなることに怯えてただ維持するだけの関係友情ではないし、引越しするなどの環境を変えることができる立場であればそんな関係は無くてもあまり変わらない。彼ら彼女らと交流することでどういうメリットがあってデメリットがあるのかは把握しておいた方がいい。

損得勘定をするのは悪いことではない。狭いコミュニティだとそれは悪いことだと思われがちだが、それはそのコミュニティが自らの短所を認めたくないと思うが故であることもある。多くの個人やコミュニティはそれらの持つ欠点を認めたがらないし、改善のために欠点を指摘したとしても攻撃されたとしかみなさな場合ほとんどだ。「嫌なら出て行け」は状況によって正誤が分かれる。

・人と同じ、自分より下がいる、という状況は君に安心感をもたらすだろう。だけどそれは危険なことだ。君はそのままでいいと思わせるからだ。君は君が考えている以上に能力も魅力も無い。

・世の中を良くすることより、自分安全快楽を優先する人間ほとんどである他人に期待しないほうがいい。

・人と差ができたときに見下したり誇示する行為社会を不穏なものにする。そうなったら下のものを引き上げ、手助けをしよう。そうでないと、自慢に飽きたとき人生社会うんざりすることになる。

儒教は年配の人でも広く尊厳を保つことができるが、行きすぎると改善ができない組織を生み出して結果全体が腐ってしまうことがある。

若い頃はなんでもバカにしてしまうが、それは主に自分が優れていると思いたいからだ。大人になっても何かを貶して自分を大きく見せようとする人間はいる。しかしながらすべての事柄にはメリットデメリットがある。バカにする材料は何にでも存在するので、デメリットのみを指摘するのは誰でもできることだと理解しよう。

自分のことを頭がいいと思っている君は、何を根拠にそう思っているか考えた方がいい。「頭がいい」というのは抽象的な概念だ。君の人生を大きく動かす、または世の中で必要とされる頭の良さは勉強ができることではなくて、自分の頭で物事を考えることができる力だろう。勉強で得た概念や知識はそのための補助にはなるが、後者を重点的に養おう。

・平凡な人にとって学歴メリットは、高学歴コネを作れる、新卒キップが手に入る、学歴至上主義の人と話すとき説得力が増す、くらいだ。大学に入ればわかるが、学歴ミクロではその人の頭の良さを保証するものでは全くない。入試は本当に学問理解していなくても解ける。中卒でも高卒でも頭いい人はいる。高校に入ってなくても大検を取って、大学はいることは十分すぎるほど可能だ。受験生の大半は考えずにただ暗記をしているだけだ。

人間所詮動物一種だ。理屈よりも本能支配されがち。本や漫画にでてくるような人格者ほとんどいない。また、本能支配されているがゆえに、友達が多い人、恋人がいる人、優秀な人に嫉妬をしてしまうことは自然なことだ。自分自身がその感情を抱いてしまっていることは隠さない方がいい。悔しいと思うのであれば、それを認め、何かしら努力をする糧にしよう。それしか君の魅力を変える手段はないのだから

人間キャラは見た目よりも話し方と声質に大きく影響される。それらは変えることができるし、必要があるならボイトレに通うのも良いだろう。

・人と会話するときに緊張して声がこもったり、小さくなりがちだったり、あまり響かない声質であれば、声を出すとき共鳴させる場所を上の方(少なくとも喉仏より上)に移動させてみよう。ただし、声質を変えるには年単位時間かかる。

人間にも知能の差がある。大人でも理屈理論理解できている達成度も人によって違う。

・ノリが違う場合、無理に合わせなくても良い。君は君だ。無理をしているのは相手にも伝わるし、リア充へのただの憧れならやめたほうがいい。リア充は傍目からみたら羨ましいと思うが、実際はそれを維持するのにエネルギーを使いすぎてしまう。もちろん、それによるメリットもあるが虚栄心の強い人が多いので、君と生涯を共にするような人と出会うことは少ない。そういう場で交換した名刺ほとんど引き出しの隅で一度も見られる事なく眠るだろう。リア充であることは、お金時間をかけてリア充である、イケているというステータスを維持していると考えるのが最も良いだろう。それは悪いことではない。君が「いい人間になるゲーム」が好みなように、彼らも「イケてる人間になるゲーム」が好みなだけだ。君が一般的にいいとされている、イケているもの別にやりたいことがあるのであれば、それを優先すべきだ。若い内は知らない内に「誰がいけてるかゲーム」に強制参加させられてしまうが、それに関わらなくても人生を楽しく過ごすことは可能だ。ただし、自分に合うかどうかは試してからでないとわからない。

・職や組織のグレードや規模に関係なく嫌な奴も無能な人もいる。

・人を変えることは難しい。その人に危害を加えてはいけない場合、嫌な人間出会ったときは、自分が変わるか環境を変えるしかない。

愛情友情不公平をもたらす。特定の人を優遇することでもある。

・たとえイジリや愛情でも貶しやマイナス言葉は極力控えるべき。意外な言葉で人を傷つけることがある。若いうちは本当のことは言ってもいいと思いがちだが、それは思わぬ恨みを買うし、欠点や状況を受け入れられない人にとっては心にダメージを与えてしまう。容姿資産などを持っている時は強い人間も、それらを失ったとたん弱くなることはあり得る。

・心の弱さは個人差があるが、立場環境や状況によって人の心は弱くなる。弱っているときに傷つけられると、深い恨みを抱いたり、死んでしまうこともありうる。

・人は自分経験感覚から他者気持ちや考えを想像する。そのため、その人が経験していないことや、その人にない概念について他者に思いやることは難しい。例えば痛みを感じない体質の人はなぜ人を叩いたらいけないのか理解できなかったという事例がある。

・人の考えは簡単に変わるし、それは環境にとても大きく影響されてしまう。スタンフォード監獄実験ミルグラムなどをしらべてみよう。悪人もおそらく環境が違えば悪人になりえなかった。君が世の中を良くしたいと考えるのであれば、悪くなってしまった人をどうするかではなく、どうすればそういう人間を生み出さなくていい環境を作ることができるかを考えよう。

・君は理屈物事を考えることができるとしても、他者はそうではないことが多い。彼らはそういう環境で育ってきてしまたからだ。

バカ人間を見たときに、見下してはいけない。それはその人がそういう風に育つ環境に原因がある(もちろん天性の素質もあるが)。運命が違えば、君がその人になっていたかもしれない。また、君の子供がそうなってしまうかもしれない。君がすべきことは、そういう人間を作り出さな環境を整え、世の中をかえることだ。

・「子供が可愛くない親なんていない」は嘘だ。例外存在する。虐待されている子供にとってその言葉は毒になるし、追い詰めることのもつながる。耳馴染みのいい言葉、響きのいい言葉はまず疑ったほうがいい。ただし、それらは多くの場合には当てはまる。

・耳馴染みの悪い言葉に対して条件反射で拒絶する人は多く存在する。彼らはおそらく恵まれ環境で育ったか、世の中の危険などを自分の身近に存在することを認めるのが怖いのだ。だが、悪い面と良い面、両方を把握していないと正確な答えは導けない。

現代において動物人間奴隷であるしかし、彼らにも意識存在している。条件が少しでも違えば君は肉になっていたかもしれない、実験動物になっていたかもしれない。彼らに感謝しよう。

若い内は自分の居場所を求める。それ故に他人と違ったキャラ自分に求める。自分に何も無い場合理想自分を作り出し、それが中二病をもたらす。自分が平凡であるなら素直に平凡であることを認めて、そこから何かに向けて努力しよう。それが本当の君のキャラになる。大人になると、男女ともに自分をしっかり把握して、その上で努力している人は魅力的にうつる

人間自分の仲間か、自分より上か、自分メリットはあるか、などで人を判断する。そして、それらに当てはまら無い人に対して恐ろしく残酷なことができてしまう。差別の恐ろしいところは、あらかじめ自分の仲間ではなく、自分より下と位置付けてしまうところだ。

・人は自分の望む情報を選択的に集めようとするし、望まない情報である場合、その情報欠点を探し不要情報だと思いたがる。これを確証バイアスという。多くの人が自分の考えにバイアスがかかっていると自覚してない。このバイアスを互いに自覚することができれば対話はより生産的になるが、確証バイアスがかかっているか確証バイアス自体を受け入れないという人の方が多い。

事実であってもレッテルに騙されてはいけない。例えば痴漢をしてしまった優秀な科学者意見はみんな軽視してしまうだろう。しかし、痴漢をしたこととその人の科学者としての知識や経験は分けて考えなくてはいけない。そのレッテルと、それの持つ有益な部分との関係を考えた上で情報の取捨選択をしよう。

・人は自分長所人間価値を測ろうとする。人の評価の仕方が偏っていないか自分自身に問いかけよう。

・大人は自分が優位であるはずの立場を揺るがされるのが怖いからこそ、子供子供らしさを求めることがある。

理屈っぽさは悪いものである風潮に騙されてはいけない。ものごとを考える時は論理的に考えるのが一番だ。ただし、対人で理屈っぽく話すのは論外だが。

・新しい何かを考える時は必ず紙に書こう。その方が効率がいい。君は頭の中だけで何を考えていたかをまとめるほど頭はよくない。頭の中で解決できるのは経験したことがある事柄のみだ。

不条理理不尽は減らすことができる。でも、自分以外の人も巻き込む必要がある場合、既述の理由で多くの人はそれを面倒くさいとしか思わない。労力もかかるし、君自身に力が必要だ。それでも誰かが行動に移さない限り状況は変わらない。そのつけを払うのは後の世代だ。誰かが動くことでしか救えない人はたくさんいる。

言い訳はしてもいいけど、それ以上に自分ダメだったところをあげよう。じゃないと君は成長できないしいつまでも変わらない。でも、本当に悪い環境だったらすぐに逃げよう。

日記をつけよう。そして1日の中で、自分の良かったところ、悪かったところ、どう改善すればいいかを毎日書こう。特にどう改善すればいいかを考えるのに時間をかけよう。

人間の魅力は動物的(美醜、強さ、声、体格、体臭組織での立ち位置など)な要素と、理性的(行動、知識、思考力など)な要素がある。中でも動物的な要素の方が強力で、前者のみでも世の中やっていけるが、後者のみではなかなか生き辛い。顔やスタイルがいい人間は残念ながら得だ。また、説得力動物的な魅力を持っている人の方が高くなる。

自分を知ろう。なるべく画質のいいカメラ自分日中撮影し、ビデオ自分の話し方や立ち振る舞いを録画し、一つの単語を覚えるのに何回復習する必要があるかを試そう。カメラビデオ自分撮影してそれを見るのが苦痛な内は、自分自分のことを認めれていない。ブサイクならブサイクを認め、そこからどうすれば魅力的になれるか考えよう。自分欠点を認めれていない人間は痛々しくうつる

論理学科学思考と複眼思考を身につけよう。人の言うことは偏った意見であることが多い。

身の回りで知らない単語が出てきたら、必ずメモしたり調べたりしよう。知らないことをゼロにするくらいの心がけのが良い。ネット検索して出てくることを覚えるのはバカというのは極論だ。知っていると理解しているは違うし、理解していないと思考を発展させることはできない。また、記憶力は関連付けることで強化されていくので、知っている事柄を増やせば増やすほど、物事を覚えることがたやすくなる。

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