2015-11-09

球技は、概ね4つの種類に大別される。

http://anond.hatelabo.jp/20151108234357

1)ゴール系球技

敵味方に分かれて、方形や円形に仕切られた空間ボールを通すことを目的にする球技

たまに線上をボール保持した選手が通過しただけで点になるヤツもあるが、あれも元は「通過することでボールを通す権利を得る」ことだった。

ボールを通すことを妨害するために強力なコンタクトが発生するのが特徴で(例外として、相互コンタクトを一切禁止するゴール系球技存在する。競技名は「玉入れ」という)、その派手さとチーム戦術ダイナミックさゆえに最も人気のある球技

2)ラリー球技

相手方の対応可能な範囲に、ボールを空中に浮かせて送り込み、それを相互に返し続けることを目的にする球技

勝敗を絡める場合は、対応可能なボールを送れなかった、対応可能な範囲ボールを処理できなかった、一定の高さを越えられなかった(この定義のためにネットが競技場に存在する場合が多いが、例外として「羽子板」というネットの無いラリー球技もある)、という失策に対するペナルティ得点として換算するので「相手に打たせない」ことが目的に見えるが、本質的にはラリーが続くことを理想状態とするのが、ゴール系球技との大きな差異である。また、1対1でも試合形式を行うことが可能で趣味として簡便だが、見世物としてはゴール系より若干地味。

3)コントロール球技

ボールに対する操作ルールとして定義し、それを達成することに対して相応のポイントを獲得することを目的にする球技

時に達成の定義として円形に仕切られた空間ボールを入れることを伴うが、手球へのコンタクト競技者間で完全に独立してかつ止まった状態から操作限定され、ボールを争うことはなく、むしろ精密性が問われる、かなり地味な競技である。その他、ボールを当てる数のみを競うパターンボール特定エリアに置く数を競うパターンなど競技バリエーションは割と多い。対人ルールで行われる際は、精密さと同時に駆け引き重要となり、チェスに擬せられることもある。

傾向として(ラリー系競技とは逆に)ボールを転がすものが多いが、例えば大玉転がしのように浮かせるプロセスが入ったりゴルフのように長距離の場合ボールを飛翔させることもある。

4)サバイバルゲーム球技

相手方に対して狙撃としてボールを射出し、殲滅したり敵の数を減らしたところで旗を奪ったりすることを目的にする球技

遊戯としては戦闘行為としてプリミティブなきらいがあるため、メジャー競技であることは少ないが、単純明快遊戯として子供を中心に楽しまれる。

ドッジボール雪合戦代表的だが、ある意味ペイントボール辺りも有資格者ではあるか。

さて、その中で、野球(およびクリケットなど)である

これらの球技ある意味鬼ごっこという余りボール関係のない遊戯ラリー球技の要素を付加したものとは言えよう。

しかし、上にラリー球技の特徴として「相互に返し続ける」ことを目的にしていると書いたが、これらの競技では投球に対する打撃という形で、非対称な形態を取るので「ラリー」にはならない辺りが、根本的に逆行している。にもかかわらず、ある種の「打ち返せなかったペナルティ」としてのアウトや、「打球を処理できなかったペナルティ」としてのヒットにより試合が進むという点では、ラリー球技得点パターン踏襲している面もあるのだ。

また、例えば校庭で女子中学生が輪を作ってバレーボールトス上げたり、蹴鞠貴族ボールを蹴り合ったりするようなものと近い感じで、野球ではキャッチボールなどが「ラリー的なもの」として基礎練習において尊重されるのは、こうしたラリー系の精神を引き継いだものではあるのだろう。

その意味では、広義のラリー球技野球は含まれるべきなのだが、一方で完全に「ラリー球技の鬼子」と言うべき立場であるのが、特異性であるとは言える。

ただ、その特異性ゆえに、多くの球技において禁じ手となっているところの「手でボール操作する」行為に対して非常に自由度が高いのも特徴であろう。この手のまだるっこしさを排除したスポーツとしてはアメリカンフットボールも相当に自由度が高いが、あれはあれで前パスは各ダウン1回しか出来ないし未登録レシーバーがダウンフィールドボールを獲れないとか制約はあり、野球自由度よりは低い。

その「投げる」自由さの代償として、その自由さを定義する中での競技者関係特殊性ルールの複雑さが存在する訳だが、ともかくも手という最も人間が頼りにする部位でボールを掴んでプレーしたりそれを相手に走り回ったりすることが、野球の「球技」としてのエッセンスではあろうな、とも。

記事への反応 -
  • たいていの球技って敵と正面から向かい合って、 敵陣を突破してゴールを目指すか、敵からきたボールをきちんと相手方に返すか、 どっちかじゃん? バスケだって、サッカーだって、...

    • http://anond.hatelabo.jp/20151108234357 1)ゴール系球技 敵味方に分かれて、方形や円形に仕切られた空間にボールを通すことを目的にする球技。 たまに線上をボール保持した選手が通過しただ...

      • http://anond.hatelabo.jp/20151109230301を踏まえて考えると、 ゴール系。相手のゴールに入れれば得点。サッカー、バスケ、ホッケーなど。 ラリー系。相手がボールを返せなければ得点。テニス、...

    • 野球はルールが複雑であるから敷居が高い。 あれはスポーツ性より、データの組み合わせを楽しむ遊びだ。 だからひと昔前、野球では統計学とか流行った。 逆に、データを知らなかっ...

    • 単純に考えるんだ。 あれはボールを投げて棒で打つスポーツだ。どのスポーツでも原理は単純だ。 ただし「いかに上手に棒で打ったか」を評価する方法が画期的だったから人気が出たん...

      • 野球は要するに鬼ごっこだよ。本来は途中にいくつか安全地帯があるルートを一周して来たら一点っていう走る部分が本質。 打席というのはボールを使った鬼ごっこの始めにボールを遠...

    • スポーツ万能のおれもインフィールドフライだけは理解できなかった

    • そう言われるとゴルフってめっちゃ下品だな キンタマーニしか見えない玉を棒で飛ばして穴に入れる。 ア、イアン・・・ とか言ってさ。 はー仕事したくねえ

    • あれでも派生元のクリケットよりは分かりやすくなっていると思うんだ。 で、大英帝国圏では今でもクリケットの方がメジャーでルールも良く知られているんだよ、 恐ろしいことに。

    • http://anond.hatelabo.jp/20151108234357 http://anond.hatelabo.jp/20151109101956 http://anond.hatelabo.jp/20151109110332 例えばBasketballがかごにボールを入れる球技なように 例えばVolleyballがボレーを続ける球技なよう...

      • 例えばBasketballがかごにボールを入れる球技なように 例えばVolleyballがボレーを続ける球技なように 例えばFootballが足でボールを蹴る球技なように(手で持って走る方々は一旦ご退場く...

        • ベース一周して帰ってきたら点だけわかってりゃいいじゃん。 サッカーやバスケはその程度の理解で見てるでしょ。

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