今(25歳)は全く見なくなってしまったが、中学生の時は寝る間も惜しんで深夜アニメを見ていた。
後にも先にも睡眠時間を削ってまで何かに没頭したのは深夜アニメと受験勉強ぐらいだ。
周りに深夜アニメを見てる奴が多くて、家も学校もアキバに近かったから土日はいつも自分家や友達の家でアニメを見たり
ゲームをしてはアキバに行ってショップ巡りをしていた。しかし、その生活も中学卒業と同時に終わった。
親の勧めで進学校に進学したからだ。中学の友達の大半は近場の公立高校に進学してのんびり過ごしているようだったが
自分は元々あまり勉強が得意ではなかったから勉強についていくのに必死でそれまで通り中学の友達とアニメを見たりショップ巡りを
している余裕がなかった。夏休みも親の田舎に帰ったり、予備校の夏期講習に出るため中学の友達と遊ぶことはかった。
いつの間にか友達から誘われることもなくなっていた。1年また1年と過ぎてあっという間に高校3年になり頭の中は受験のことでいっぱいだった。
年が明け、程なくして入試を迎えた。友達からの遊びの誘いを断り続けて勉強に専念した所為か、無事第一志望の大学に受かって受験は終わった。
受験は終わったが、友達から連絡が来ることも自分から連絡をすることもなく完全に疎遠になっていた。
大学に入ってからも勉強やサークル、バイト、恋愛で忙しかったし、大学の友達とも上手くやっていたから改めて中学の友達と遊ぶこともなかった。
そうこうしている内に4年間はあっという間に過ぎた。あんまり就活にやる気が出なかったがどうにか内定を貰えて就職した。
それから1年また1年と経過して今に至る。仕事にも慣れて余裕が出来た。先日、実家にある中学生の時に買った本とかCDを処分しようと思って整理を始めた。
本当は良くないんだけど、ただ捨てるだけじゃもったいないし、残しておいたほうがいい物もあるだろうと思って読みつつ、聴きつつ整理をしていた。
当たり前だがどれも10年以上前のものだからどれを読んでも何を聴いても懐かしい。
聴いているうちに自分が中学生の時に友達と集まってアニメを見たりゲームをしていたこと、アキバのショップ巡りをしていたことを思い出した。
別に今の今まで記憶から抜け落ちていたわけではない。でも、無我夢中で勉強した高校時代、いろいろなことに熱中した大学時代、
仕事は大変だけど楽しい部分もあって友達も彼女も居て幸せな今の自分よりも数倍、
数十倍は楽しかったであろうどうあがいてももう一生戻ることも取り戻すことも出来ない過去の自分がいることに気づきなんとも言えない寂寥感に襲われた。