仕事から疲れて家に帰ると、大抵の場合は嫁と喧嘩をしています。
いつもなら「ママのいうことを聞きなさい!」と叱りつけて、それでも収まらない時は尻を叩くなどの軽い体罰を加えていました。
最近ではそれでも収まらずこちら側からの体罰も強くなりつつあり、このままでは良くないなと思い始めていました。
体罰というと言葉が過激かもしれませんが、あまりのストレスに本当に体罰へとエスカレートしてしまいそうな危機感があったのも事実です。
そこで一緒にお風呂に入っている時に話を聞いてみると、どうやら自分はヒーローであり、ヒーローは強くてかっこいいから他人の命令では動かないという信条のもとに生活していることがわかりました。
”自分はヒーローだから正しい。だから、自分を間違っていると言ってくる親は敵である。”
長男の反発が少しずつ暴力的になってきている背景にはこんな考えがあったのかもしれません。
「強くてかっこいいだけなら悪役も同じなんじゃないかな?困っている人や弱いものを助けてこそはじめてヒーローなんじゃない?」
そうすると長男は黙って考え始めました。
5歳にもなるとこうした瞬間に出会える機会が増えます。しっかり自分で考えて行動をしている証拠なのでしょう。
そのあとは試しに「ヒーロー!壁についた妖怪しずくをワイパーでやっつけて!」と言ってみると、実にイキイキとした態度でお風呂掃除を始めました。
「ドライヤーで頭についた妖怪をやっつけよう!」という呼びかけにも喜んで応じ、いつもは嫌いなドライヤーも楽しそうに終わらせ、じつに嬉しそうに乾いた頭を鏡で眺めていました。
ついでにこんな話もしてみました。
「どうしてママはいつも怒ってて、助けて!とかお願い!って言わないかわかる?」と。
しばらく黙っている長男にこう続けました。
「それはね、ママも子どもたちを守るためのヒーローだからだよ。ヒーローはつよくなくちゃいけないから、弱音を言えないんだ。だから一緒に戦ってあげてね。」
それを聞いた長男は、目を輝かせながら「まかせとけ!」と頼もしい返事をしてくれました。
さて、余談ですが、このままではよくないと思ったきっかけはこんなことからでした。
長男がいつもの様にだらだらとご飯を食べず、それを見かねた嫁がキレてご飯を片付けてしまい、その後怒ることを放棄して部屋中がおもちゃでぐちゃぐちゃになっているところに、仕事のストレスMAXで自分が帰宅した時のこと。
笑顔で駆け寄る長男に、ここぞとばかりにチクリチクリと小言を並べ始める嫁。
そんな中、黙って並べられた夕食を食べようとラップを剥がしていると、お腹がすいたと言い始める長男。
それを聞いて「食べないって言ったのは誰だ!」と大声で切れる嫁。
そうしてご飯を食べ始めるも、その後も続く嫁からの執拗な説教に腹を立てた長男がトイレの扉に八つ当たりし、さらに嫁が激昂。
冷や飯すら喉も通らないような状況に自分が耐えられなくなり長男に一喝するもまさかの反撃。
その後長男を部屋の隅に追いやり仁王立ちして上から見下ろすように説教をすると怯えるように逃げ出し、そのままおとなしく就寝。
普段ならこれで解決かと思うのですが、よくないなと思ったのは翌朝の出来事でした。
昨晩叱りすぎたことを反省し、寝起きの長男には出来る限り優しい言葉で接することにしました。
そうすると、長男は珍しく抱っこしてほしいと甘えてきたのです。
昨晩のこともあったので快く受け入れると、そのまましばらく離れたくない様子。
仕事の時間だからと長男を引き離すと、それでもなんだか寂しそうに見送っていました。
一見すると指導に効果があったかのようにも思えるも、なんとも嫌な感じが胸の中に渦巻いていました。
その謎が解けたのは昼時の定食屋で流れていたワイドショーを聞くともなしに聞いていた時のこと。これって、DVの流れと全く同じだと思ったんです。
相手の非を正すための暴力と、愛という名の許容。
気づけてよかった!
もうちょっとで子供の人生を本当にダメにしてしまうところだったよ!
みんなも気をつけよーね。またね。
>試しに「ヒーロー!壁についた妖怪しずくをワイパーでやっつけて!」と言ってみると、実にイキイキとした態度で... なんて素直なお子さんだ(笑)
さて、余談ですが、このままではよくないと思ったきっかけはこんなことからでした。 長男がいつもの様にだらだらとご飯を食べず、それを見かねた嫁がキレてご飯を片付けてしまい...
子育てもできない使えない女(笑)
結論。男子は単純。 その単純な操縦が効かなくなったら、また切れるのだろうね。 子供を抜け出せてないまま大人になった親が子供を持ったケース。
俺も思った。 自分の子供に対してこれじゃあな。 俺もこんな育てられ方されているなら反抗しとるわ。
http://anond.hatelabo.jp/20150929120422 を読んだらすごく微笑ましいんだけど、そんなやり方じゃだめ的な意見も多くて、びっくりした。 子供が言うことを聞かないときの最終手段は、軽くはた...
子供が生まれて数年が経った。 しつけの方法などをテレビや本、ネットなどで調べると、みんながみんな「褒めて育てましょう」と言う。 俺は親に怒鳴られ、叩かれた記憶しかない。 ...
「ヒーローにしたら素直になった」とか言いますけどね、これで成功したケースを褒め称えて妻を無能扱いするようなコメントも目立ちますけどね、けれどもこれで納得する男の子は今...
バカじゃねーの。毒親が。 親の都合を聞くようになって、「素直になった」じゃねーよ。 こどもをもっと尊重しろ。
「尊重」ってどんなふうにすれば尊重したことになるんだ?そのイメージ自体がオトナの独善や偽善だったりしないか?
この嫁たちの場合、「親のコントロール下におきたい」、「親の言うことは正しい」という動機のもと行動してたんですよね。 子どもと向き合って真剣に話し合わずに無条件で子どもに...
「話し合い」って何?(今までの人生で根本的にしたことがない) という親の場合、子供は例えばどうしたら救われると思いますかね?
えっと・・・論点広がるような気がしますが、子ども側の話ですか? そういう親から逃げられる、そういう話し合いに応じられるような逃げ道が作られればいいと思います。 子どもが...