なかなか品ぞろえがよく、ちょいと高めの燻製缶詰とエールビールをチョイスする。
レジには今どきの子らしく色白ながらも黒髪で素朴な印象の女子高生。
目鼻立ちのはっきりした方ではないが、その年齢特有ともいえる透明感が目を惹きつける。
「いらっしゃいませ、ポイントカードはお持ちですか」
業務上の会話の中にも初々しさが垣間見えて、自分の在りし日を回想する。
女子高生に囲まれて過ごす、人生たった一度きりの黄金時代に、俺は。
「634円です」
ぎこちなさの中にも精一杯の笑顔を作ってみせる彼女は、すこし少年らしさも感じさせた。
発展途上の人間にとってこの息苦しい世界はどう映っているのか。
そして相葉君で抜いてしまった。