2015-09-18

誰でもいいから付き合うことの何がいけないの?

20代後半の恋愛について

先日の飲み会で話した内容を備忘録としてまとめておきたい。

学生生活を終えた後に異性と出会うとすんなりお付き合いする場合が増えた。学生時代から何年も関係を続けてきたカップルバタバタドミノ倒しのように破局を迎え同級生を驚かせる。一方で社会人から付き合った場合はそのまま別れずに結婚する人も少なくなかった。学生時代に全くモテなかった。僕の恋人学生時代モテなかった。冷静に自分を観察してしまえば傷を舐め合う関係なのかもしれない。お互いの貧相な身体で愛し合う関係。僕たちと同じように寂しさを埋めるように付き合う人たちで溢れ始めた。

いろいろな理由があると思う。出産適齢期が過ぎることの恐怖、いままで遊んでいた友人達は同じように忙しく遊べなくなり、学生時代の先輩や職場上司で婚期を逃して寂しそうにしている人たちが見えてしまったり、友人達結婚式ラッシュ、反対側に親類のお葬式、ちらほらと影を見せつつある友人や両親の死。(1)突然溢れ始めた寂しさの嵐。それに耐えきれずに寂しさを埋めるように付き合いはじめる。そして婚期を逃した人たちが犬や猫を飼い始める。「ペットを飼い始めると婚期を逃す」はよく言われることだ。でも、それは世界に溢れる恐怖から逃れるための防衛本能なのかもしれない。何かを愛することで恐怖から逃れられるのだ。

僕の恋人は「本当はあなたのことが好きではないかもしれない」と伝えてきた。きっとそうなのかもしれない。寂しさを紛らわすために誰でもいいのかもしれない。「そんなことはないよ」と嘘をつく勇気は無かった。動物園に行ったり、一緒に料理をしたり、チグハグセックスをしてみたり、関係性を少しずつ積み重ねている。積み重ねるうちに恋人の好きな部分が増えて行く。脳内に発生しているホルモン効果に過ぎないと穿って見てもいいけど、最初は寂しくて付き合っているかもしれなかったのに不思議なことだ。僕は恋人に答えてあげた。付き合っていた間に気づいてきた好きな部分や思い出を伝えたら彼女は泣き出してしまった。彼女は答えた。「あなたのことが好きよ」と。

学生時代によく聞いた「誰でもいいから付き合いたい」を非難する意見。そんな意見に耳を傾けていた自分バカバカしかった。重要なのはそこではない。君と何かを作ったり、気づいたりしたい。愛はそこにあるんだ。

(1)あんなに仲が良かったのに、と口を揃える。殺人事件犯人の印象を隣人に尋ねるように軽薄な答えが飛び交う。学生時代から付き合っているカップル達も学生時代が終わると同じように不安を抱えはじめる。だからこそ本当にこの人で良いのかどうか悩み、別れてしまうのかもしれない。

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