2015-08-14

デザイン教育

佐野氏の炎上、というかボロクソ叩かれ具合が凄い。

その中で飛び交う「駄サイクル」というワードは考えさせられる。

今の美大生は本当にアニメ漫画で育った層ばかり。デザイナー画家名前全然知らない子の方が多い。

知っている子は大抵裕福な家庭に育った教養ある子(美大に入るだけでも裕福だけれど……)

入ってから学べばいいのだけれど、昔以上に美大生も時間に追われて悠長に時間が作れない現状。

ここで、アニメ漫画卑下するのは違うと思う。それは一昔前にされつくしたし、

卑下からは何も生まれず、今にいたっている。

批判の矛先は、美術デザインに関する日本教育のずさんさに対してではないだろうか。

裕福で教養ある子だけで、デザイナー作家にもてはやされてたら、そりゃ駄サイクルになる。

戦後グラフィックデザインは、一時日本世界リードしていたくらい力があったみたいだけれど、

これを知っている若い子は美大に入った子でも僅か。世間一般では本当に極々一部だと思う。

決してデザイン美術を"高尚な側"に置きたくはないのだけれど、

アニメ漫画の消費速度の早さと、どこか感じる先細り感

漫画アニメの知識だけで漫画アニメを作ってしまう内々のサイクル。もちろん全てがそうではない)

に対して美術デザイン教育を見直す事が、デザイン美術業界ないしはサブのカルチャーである

アニメ漫画の行く末(質)も左右するような気がする。

クールジャパン戦略も、このくらい包括的に計画して実行して欲しい。

でも、国や学校教育が柔軟に対応するという、絶望的な可能性にかけるよりは

美術教育を受けた人間が、お高いところ(実は高くない)から降りてきて、噛み砕いて啓蒙するのが一番ではないか。

しかしたら、エンブレム問題は回りまわって美術デザイン世界清浄するのかもなんて思ったり。

ネットリンチという別の問題を孕んでいるから、表立って喜べないけれど。

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