2015-07-26

昨夜

今の職場は飯食うところがファミレスしかなく、最近残業が続いているので、晩飯もそこで食っている

昨夜、男女二人が言い争っていた

一人はアラサーくらいのワイシャツ来たサラリーマン風の男

もう一人はブレザーを半端に着崩した女子高生らしき少女

終始少女が男をなじるだけ

男はというと、特に言い返すこともなく受け流している感じ

真後ろのボックス席なので否応なしに内容が聞こえてくる

少女は、バレたらまずいアルバイトをしていたらしい

しかし男に発覚してしまい、そのバイトをやめる代わりに家族学校内緒にする約束を二人はしていたらしい

しか少女バイトを隠れて続けていたため、男は少女家族だけに報告し、少女はそれに対して激怒しているらしい

男は数時間前に少女バイト先に「客」として入店し、そのまま「現行犯」で店から引きずり出したらしい

少女約束を破ったことを棚にあげ、自分最初から疑っていたことに怒っているらしい

30分ほどして少女の姉とおぼしき若い社会人然としたスーツ姿の女性が現れ、少女の隣に座った

どうやら男はこの女性にのみ、少女バイトの件を告げていたらしい

それから女性説教タイムが始まった

何より、男との約束を破ったことを女性は強く叱った

その理由を問いただすと、それまで憮然としていた少女ポロポロと涙を流し始め、消え入るように声を発した

お姉ちゃんごめん。○○さん、好きになっちゃった…」

○○とは男の名前だったようだ

さすがに男も動揺したようで、伝票を握りしめると少女女性に任せて足早に立ち去っていった

まるでロボットのように感情を抹消した店員が、テーブルのコーヒーカップを回収していった

女性は複雑そうな表情で、何も言わずしくしくと泣く少女の肩を抱き締めていた

俺は終電を逃した

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