海外では両親の関係が法律婚か事実婚かで、婚内子・婚外子と呼び方が違うだけなので、両者は日本のような対立概念ではなく、並列概念。
同じ「婚外子」という言葉でも、日本と海外では示す実態が違うので合わせる必要はありません。
Aさんと特定の関係を築いて子供のいるBさんが、Cさんとも子供をもうける。
日本の婚外子で圧倒的に多いこのパターンは、海外では隠し子という言葉が近く、元仏大統領や元カリフォルニア州知事でスキャンダルとして報道されたほど、まだまだ結構な大問題。
フランスは隠し子にはある程度寛容でしたが、やはり相続に関して実子との平等化には反発もあり、配偶者の権利増強でなんとか社会が納得しました。
民法772条はそれのみで解決すべき問題で、こちらも「婚外子」という言葉で一括りに語るのは本質からズレます。
婚内子と隠し子(あえてこう呼びます)の権利平等は、婚内子の権利弱化を意味します。