2015-07-11

サービスミニマリスト

俺はとあるファミレスランチを食べることにした。

ぼっちには慣れている。ファミレスに入った瞬間から人差し指を立て上に向けた。もはや「1名です」の言葉すら煩わしい。

満面の笑み、のお面をかぶったような女性店員があらわれる。「オキャクサマ、キンエンデスカ?キツエンデスカ?」彼女は決して外国人ではないが、もはや喋る言葉感情は見当たらない。

私は「禁煙で。」といってそそくさと人と間隔の空いたテーブルへ座る。客はどいつもこいつも群れてやがる。ニコニコと談笑していて、何が楽しいんだか。

女性店員がお冷やを持ってきた。ついでにカツ丼を頼む。「ハイ、カシコマリマシタ♫」おいおい、音符つければ誤魔化せると思ってんのか。

彼女ファミレスパート最適化した個人であった。そのためには、笑顔コスト愛嬌コストミニマムにする必要があったのだ。

その笑顔のようなお面の裏には、いったいどんな顔が潜んでいるのか。知る由もない。

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