人の意思・思考はmeme(ミーム)とgene(遺伝子)、それぞれの複製子の上に成り立っている。
その構造はmeme、geneを根幹とした下記のAORI図で表現される。
■ Arch Of Reason to Instinct (AORI) ■ [ 意思・思考 ] 意思 [ 感情・性格 ] パーソナリティ [常識/宗教観/性癖*1] 具体的な行動指針 [承認欲求] [ 性欲 ] 本能的欲求*2 [文化拡大] [子孫繁栄] 複製子の目的 [ meme ] [ gene ] 複製子 **1 性的な傾向、という意味ではなく正しい意味での性癖。性的な傾向も含むが。「特徴的な行動傾向」くらいの意味。 **2 共通して健康への欲求などもあるが、そこは省略。
親子・家族・小さな社会での子育てが一般的、かつ情報源が少なかった時代はgeneの拡大≒memeの拡大なので、ほぼ区別する必要はなかった。
メディアの普及により、子供のときから膨大なmemeに晒される状態になると、memeの拡大には必ずしもgeneが必要ではなくなってきた。
memeとgeneの分離により、memeがgeneの束縛を離れて進化するようになった。
そして、geneよりもmemeの方が強い影響力を持つことも多くなった。
昔 [ 意思 ] [ 感情・性格 ] 《memeとgene両方に密接な考え方》 家族制度・古くからある宗教観など [meme]←近い→[gene] 最近 [ 意思 ] [性格はmeme側に偏りがち] 個人>家族 《強い影響力》■壁■《相対的に弱い》 [meme]←←←←←遠い→→→→→→[gene]
情報化により、個人個人が異なるmemeを持つような時代になる。
正確には、昔から小さな単位のmemeは無数に生まれていたのだが、伝え残す手段が乏しかったため、長期的に残ることが無かったのが、個人が情報を発信、アーカイブされるようになったことで、長く残り、徐々に進化し、一気に広がる可能性が生まれた。
多様性が進むあまりに、突拍子もない戦略を取るmemeも生まれてきた。
「自らを生物的な死に至らしめるような行動」や「性淘汰下において明らかに不利な行動」もmemeの拡大戦略としてみれば合理的な行動であると理解できるものも多い。
どこまでgeneとmemeに相似性を見出すかは感覚的な問題に過ぎないが、今後生まれてくるであろう様々なmemeに対し、どのように対処していくべきであるかのヒントになれば幸いである。
さらには、各個人の欲求の根幹であるmemeとgeneを分析し、自分の行動原理となる価値観・性癖の根幹を理解することで真の意味での「自由意思」に近づくことを推奨したい。
┌──[ 意思 ] ←←←←←←← 【自由意思の確立】 認 [ 性格 ] 【性格の制御】↑ 識 《 影響力 》 【AORI構造の把握】↑ └→ [ meme ] →→客観的視点→→ 【memeの把握】↑
そのことに何の意味があるかはさておき。