今日、母から6月いっぱいで解雇という話を聞かされた。はっきりいって、不愉快である。
この会社というのがなかなかの魔窟で、実態はひどいものだった。職員も上司も、そして経営者もクソだからだ。
職員はまず教育が全くされておらず、適当。休みたけりゃサボる。夜勤の連中がサボってシフトが回らなくなるほどだ。
上司。面倒ごとはしらんぷり。すべて下に押し付ける。下の教育も全くせず、こいつらも教育がされてないみたいである。
経営者。こいつが一番クソかもしれない。経営の勉強、経営、更には福祉の仕事すらしたことがないんじゃないか。と言うのも、この会社は母(こっちからみて自分の母の姉)から譲り受けたものだからだ。
ついでに言うと、この姉もクソ。そもそもこの介護施設はこの姉と首謀者の夫(ハゲ)が立ち上げ、姉が陣取ることになった会社だ。このハゲがなかなかのクソで、事業を乱立させてはぶっ潰すという、類稀なセンスの持ち主だった。こんなのと長く連れ添うぐらいだから、この姉もお察しである。更に過去に母にすがりついて仕事を助けたのだが、いさかいを起こして裏切ったことがある。そんな姉、「私は教師をしたこともあるし、栄養士にケアマネの資格もある。なにより経験がある!」というが、実際は言うまでもない。その状態で姪っ子に譲渡したのだ。
母の仕事は壮絶だった。
入ってしばらくは1日14時間前後。それが1ヶ月(1日に昼働いて仮眠挟み夜勤という日がたまにある為)。先述、夜勤の連中サボったシワ寄せが母に全部かかることもザラだった。空いたシフト全て母が埋め合わせたのだ。労働基準法とはなんなのか。
しばらくすると、もともと介護職で入ったはずなのに何故か採用担当になった。介護の仕事に上乗せの形で採用の仕事も回るようになった。必死で採用掲示して面接の繰り返しだった。
そして4、5人採用した途端、「あんた、もう採用も夜勤も入らなくていいから、教育は我々でやるね」と言い出した。やっと楽できる、とお思いだろうが、違う。
先の上司共の話で面倒ごとは押し付けると言ったが、新人ら自分らで上手くこき使える様に調教させるのだ。
人も入ったことだし、夜勤も入らなくてすむ...。そんなことはなかった。夜勤のバックれは相変わらずで、やはり母が埋め合わせた。ひどい時は利用者が薬を飲み間違えてトラブったことがあるのだが、丁度担当者がサボり、母が徹夜で看病することもあった。
この頃3日から1週間ほど、うちに帰らない事がマジでザラだった。
更なる問題は残業代で、向こうは払おうとしなかったみたいである。自分は「貰えるもんは貰っとけ、ボランティアじゃねーんだから」といったのだが、母は持ち前のボランティア精神を遺憾なく発揮した。「今、経営が苦しいみたいなのよ。私が好きで入ってるところもあるから...」。
これだけ散々酷使しておいていきなり、6月10日、突きつけられた。「6月いっぱいでお願いします」。
母が配属されていた事業部をたたむ事が決定したためだ。
母以外にも4人ほど、解雇を言い渡されたらしいが、内3人はすでに受け皿が決まっていた。こう見れば、母だけピンポイントに潰しにかかってきている。
驚愕の展開はここからである。「解雇という形になると、助成金がおりないので、手続きしないでくださいね」。池井戸 潤もびっくりの超展開である。
母は食い下がったが「本当にごめん、本当にごめん」と掛け合ってくれなかったという。平謝りなんざ誰でも出来るわ。
結果、母は親族だから頼みやすいという点と強いボランティア精神につけ込み、甘えるだけ甘え、利用できるだけ利用して、用済み、というか邪魔になったら残業代も「あなたが勝手に残業したんでしょ?」と払わず、追い出しにかかった形だ。
だが、このまま引き下がる訳にはいかない。もし本当に解雇路線を貫こうものならこっちも手がある。「労働審判」である。不当な解雇、扱いを差し止めする簡易裁判だ。
実は過去に経験がある。こう言うと「お前のかーちゃんにも問題があるんじゃねーか」と言われそうだが、断じてない。
母はボランティア精神旺盛でありながら、負けん気が強く、精神力が半端ないのだ。その当時、半沢直樹の熱がまだ帯びていた事もあって、感じるところがあったようだ。負け犬のまま終わる気はないと。事実、立ち向かう方法があるなら泣き寝入りする必要も無い。
まだ弁護士に相談もなにもしてないが、もし本当に向こうがその気なら、自分も母と相談し、考えていくつもりだ。もし勝ったら、そのときは"あの言葉"をぶつけてやるわ。