かつてないほど長く続く戦いが世界最強の大国から余裕を奪った。
イスラム国を殲滅するため、アメリカは団結を訴えた。強く、訴えた。
勝つために、敵を倒すために、効率を求め、指揮系統は次第に統合されていった。
連合軍はアメリカ軍となった。
アメリカの指示の下で、各国は軍を出した。食料を出した。金を出した。
「いまアメリカにはいくつの州がある?」
そう皮肉られた。
イスラム国は、しかし負けなかった。
支配を確立し、国家を運営し続けた。
イスラム国と対立していた他のイスラム組織もそのやり方を真似た。
多くの「イスラミック・ステイト」が誕生し、拡大し、そして連合した。
総面積はオスマン帝国の最大領土を遥かに凌駕した。
世界は「アメリカの連合」と「イスラムの連合」に二分された。
かに思われた。
乱入する勢力がいた。
中華帝国である。
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