先進国は軒並み少子化で、よそに人をやるほど人が余っていない。
人が移動したくてしたくてしょうがないのは一刻も早くそこから逃れたい貧しい国や地域の人たちだ。
で、先進国がその生活水準を維持するために移民を必須のシステムとして盛り込むということは、つまりこの世のどこかに貧しさの生産地を必要とするということだ。
自分たちが貧しくなりたくないためにこの世のどこかに貧しさを求めるという移民システム。
地球全体が均等に豊かになれば本当は移民などしようと誰も思わない。もちろん趣味の問題でごく少数の他国への引越しくらいはあるだろうが。
まず目指すべきはそこ。その上で個人の自由と趣味の問題として移民は行なわれるべきなのだ。「民」というほど大規模にはならないが。