Gカップが巨乳の範疇に入るかどうか、自分の肉体を見るにつけ疑わしい。
(グラビアの子たちとは比べてもあんなきつそうな谷間ではないからだ。)
もう既にアラサーと言われる年代に突入して幾許かの時は流れているのだが
未だにその体積は伸び悩むこと知らず、ぐんぐんと存在感を増している。
思春期時代、小さく収まって遺伝が発揮されず、胸を撫で下ろし、そのままのサイズたれ、と祈ったのだが
まっすぐ立てば足元は見えない。
しゃがんで座れば上から目線に気を使う。
弓矢を構えれば弦がぶつかる。(マジ痛い泣く)
ブラウスを買えば、裁縫道具を引っ張り出して第二第三ボタンの間に補強のスナップボタンを付けるのは最早購入後最初にやる作業になっている。
つけないと第三ボタンか第二ボタンが任意のタイミングで外れる。
外れるならいい、罷り間違えばボタンが飛ぶ。
一回社外の人と打ち合わせしている最中に危うい状態だったボタンを支えている糸の部分がご臨終し、机の上に勢いよく飛び出したボタンが転がっていった。
素知らぬ顔してボタンを捕まえ、気にせず商談を続けた。
他の同席者の心中など、思いやれる余裕などあるはずもないし、結局その話もうまくまとまらなかった。
あの時、もう肩のサイズに合わせてブラウスは買うまい、と心に誓った。
あと、外れそうなボタンもそのまま放置してはなるまい、と心に誓った。
Tシャツだとて日本で売られているような形のものは、胸のサイズに合わせれば腹回りは寒く肩幅は合わず
体型に合わせればただただ胸元がきつく、表に書かれた絵柄が変わる。
ネコならライオン、クマならグリスリー、エロスのウサギなら食べ過ぎて病気のように顔が伸びたウサギになる。
初めて旅行先の欧州で胸元を緩やかに腹回りも少ししめぎみの裁断がされているTシャツを見つけ着用した時は本当に感動。感動の嵐。
私この国住みたいって思った。
私このTシャツにジーンズの人しかいないようなこの国に住みたいって思った。
大体日本で売っているあれはなんだ。男性用や子供用と何の差があるの。着心地が良くなくて何が服なのだ。
ウエストが65センチであろうと(現在値)56センチだろうと(自己記録)、
丸顔が災いし、ほとんどの服は着てみれば一見したところ、ただのデブだ。
BMI18を声に出して訴えてもきっと誰にも信じてもらえぬ。
現在流行りの森ガールからの派生した体型カバー型の、チュニック?ロングキャミ?あの手の服?
あれを着たら最後、凹凸の凸部分のでっぱりが最終的な体型を決定づけるので、どんなに努力してもパッと見ただのデブだ。
マツコとまではいかないが、あの人の後ろに並ぶ引き立て役みたいな感じにはなれると思う。デラックス。
そんなデラックス衣装を身に纏うと男も女も酔っぱらってハグしてきたとき、
ウエストがあるべき場所になくて、うわっ細とか叫ぶ。褒めているつもりなんだろうけど、
多分全く以て細くない。
普段からデラックスぽっちゃり体型に見えているっていう、その色眼鏡にも気づいて酔いもさめる。
胸じゃなくて顔じゃなくて、、えっと足首とか。手首とか。
乳首を中心とした半径5センチ程度の円を底面としたような乳なら、うまく寄せられるだろうし
鎖骨下4センチ位から隆起が始まり脇の肉なのか乳肉なのかよくわからない有様である。
半径5センチ?10センチはあるんではなかろうか。半球体というよりも、なだらかで険しい山がそこにあることは確かである。
底面積が広いため、パッと見下着売り場のお姉さんもサイズを見間違える。
まずある程度大きくなれば垂れるところが広域底面積の為垂れていない。
実るほど垂れるはずの(乳)頭が上もむかず下にも向かずただ真直ぐ正面を見据えている。
お姉さんしっかり見据えている。どう見たって立体ではなく平面にしか見えない。
自分でもそう思うのだから他人から見たら尚の事そうなのであろう。
彼女らはお客様の胸を計測し(ここで彼女は見積もりを間違えていることに気付く)、
触り形状にあったブラジャーを用意したところで初めて言うのである。
すいません、お客様がご要望のデザインのブラジャーはございませんでした!ございませんでした!
私はただ疲弊し、言葉もなく軽く頷きおすすめの数枚(の一番安いもの)から適度なものを選びレジに向かう
そんな苦労を重ねてブラジャーを購入しても、服でくるんでしまえばただのデブにしか見えない。
知っている、このような体型になる事は。
母方で時折執り行われる法要のあとの大人の着替える姿で
父方での親族旅行先の温泉で煙り立つ湯気の合間から見える親族の体
この血族において胸が大きくならないはずがない、と。
大人たちは脇よりも何よりも胸の下に有り得ない量の汗をかき、脂肪の塊のそれらは垂れ下がり、
(ただ、不思議と昔の漫画に出てくるような使い果たしたコンドームみたいな萎んだ乳の老体はいなかった)
そして皆一様に胸が引っ掛かる着衣に文句をいい、胸の重さに文句を言い、汗腺の多い胸の皮膚に対し嘆き悲しんでいた。
私は恐れていた。ここに仲間入りするのかと。
10代の私はごくごく一般的なサイズと思われるCカップで収まっていた。ここで終わっていてほしかった。
ううん、出来ることなら服を選ばずに済むような、ちょっと鎖骨が浮き出ているのが強調されるような胸元でいてほしかった。
あの子華奢だね、って言われるような針金のような体のままでいたかった。
生理前になったら持っているブラジャーが更にきつくなり、胸が張り、
仕事中に胸の張りの痛さで七転八倒しそうなのを隠しつつ、痛み止めのEVEを飲むようなそんな大人にはなりたくなかった。
そしてこれ以上のサイズがデフォルトになったら、私、これから先、どこでブラジャーを買えばいいのか分からないじゃない。
自分の胸と付き合っていける自信がない。
我、求む、胸の収まりのつけ方を。
方や巨乳は悩んでいた。 http://anond.hatelabo.jp/20141007173344
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