日常が突如として非日常に一変し、そこで清濁飲み込んで成長する主人公、
その割に寄生獣の域を一歩も越えられない。というか、足元にも及んでいない。
僕はこれを読んでいる層と、いわゆるネット右翼は完全にシンクロしているとみている。
彼等の中にあるのは、一言でいうと「終われ、こんな世界」である。
まるで見通しの立たない自らの不遇が、ご破算になる日を心待ちにしているのだ。
そしてそれを成す為の、現時点で一番現実的な手法は「戦争」である。
戦争がドンパチおっ始まって、核でもなんでも世界中に落ちろと。
とにかく、全てをリセットしたい。それが願いだと思う。
「自分はちゃっかり生き残っている」のである。ここが非常にあつかましい。
が乱立することは間違いない。
もともと、「匿名で表明される立場」に、力などあるはずもない。
しかし、それが大きな塊になり、力を持つ時代と環境になってしまった。
心底、恐ろしいと感じる。