2014-07-10

NHKラジオから見える世界

NHKラジオを良く聞く。

日本首相オーストラリアを訪れただとか、

ドイツ首相中国企業トップとともに訪れただとか。

そういった目に見える世界は、大きく7つにわけられる。

アメリカ中国インドヨーロッパアラブアフリカ南米だ。

それ以外はまあ、誤差みたいなもんだ。

アメリカ中国アラブの仲が微妙で、ヨーロッパは内紛気味、

インドパキスタンと揉めがちだし、アフリカ南米は相変わらずの貧困状態だ。

世界はまだ美しくはない。

理念だけでは回らないし、暴力だけでは信念がない。

信念は規律に繋がり、規律暴力抑制するが、暴力無くしては理念は貫けない。

世界は殴り合いを続けながらそれぞれの信念に基づく正常な状態を目指している。

結局のところ、誰も殴りかかってこなければ、正当防衛権利など必要無い。

目指す理想無くしてはそこへ向かう階段はつくれないし、魔法を唱えても階段は出来ない。

弘法大師や調伏された鬼が一夜にして石段を作ることなど無い。

多大な時間と、恐らくは相当な犠牲を伴って、信念を基に長い石階段は作り上げられる。

そして、無情な時間は記録しない物事を押し流し、今ある事物から物語は逆算される。

例えば、日本ですらガンディーが非暴力を主張していたことは知られている。

しかし、インド世界でも有数の軍事力を持ち、そしてその当初から構成員は志願制だ。

「ガンディーは国家独立させた偉大な人物だが、夢想家で非現実的」というのが、

インド北部におけるインテリ層の多数を占める意見だと聞けば、驚くだろうか。

さて、日本少子高齢化社会だということは、概ね同意を得られるだろう。

第二次世界大戦が終わりベビーブームが訪れて以降、一貫して合計特殊出生率は右肩下がりだ。

人口置換水準と呼ばれる「人口が減らない基準」を、1974年以降ずっと下回り続けている。

より正確に言えば、丙午の反発を含めた、いざなぎ景気期間ですら、ぎりぎり上回っていただけだ。

団塊の世代が思い描く古き良き昭和時代も、全体の出生数が多く、個人の出生率は低い。

バブルがあろうが、好景気が来ようが、人は増えない。

日本は、第二次世界大戦余震を未だ受け続けているのだ。

そんな中で、NHKラジオからニュースが流れてくる。

改正高年齢者雇用安定法で、企業は定年後も年金支給までは人を雇い続ける事が義務になりました。

政府は、投票権を含む成年の定義を引き下げて、18歳以上にしようとしています

国立大学法人から10年、国から給付される大学予算は減り続けています

貸与奨学金実態学生ローンと変わらず、悲惨現実が増えています

国際比較日本の15歳の学力レベルは、トップクラスを誇っています

人手不足が理由の企業倒産が拡大を続けています

人口とは労働力で、労働力とは税金で、税金とは国力だ。

家族子供が3~4人で当たり前な社会にするには、裕福な生活に慣れすぎた。

そして、国力がなければ、労働者となるべき子供は増やせない。

目の前には、人口が減り続け、大学が増え続け、膨らみ続けた大学生250万人が見える。

確かにニュースは高らかに軍靴の音を奏でているかもしれない。

憲法第九条は、フィリピン憲法と同じく戦争放棄を宣言しているし、

侵略戦争放棄したスペインフランスと同じく、我々は平和を求めている。

アイスランドコスタリカ日本と同じく常設の軍隊はなく、武力を持たない。

から国連に明記された集団的自衛権についての報道で、徴兵制懸念する声を上げたくなる気持ちは良く判る。

だが、山頂にある寺院に向かう石階段は、赤鬼が一晩で作り上げたのではない。

多大な時間と、恐らくは相当な犠牲を伴って、信念を基に長い石階段は作り上げられる。

労働者派遣法が出来たのはいつだろう?

政府はいから時間労働者の果たす役割重要性が増大していると言っていた?

そして今、日本政府はどうやって労働者人口を増やそうと様々な試みをしているだろうか。

NHKラジオニュースは、はてなオフ会でも聞くことができるだろうか。

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