読書メーターだと好評。
個人ブログでもおおむね好評。
これらから想像できたのは、「個人的な記録として残すときには、自分の選"本"眼が間違っていたことを認めたくないから、いいことだけを書き残したい。でも他人に見せることが一番の趣旨の場所ではそんな事気にせずにさんざんにけなしたい」というねじくれた人間の感性。
基本的に風車祭ですごい面白い印象があって、それ以来の久しぶりの池上永一でめっちゃ期待してたのに、これはひどかった。
ハズレだった。
重厚なカバーデザインに騙されて一時期敬遠してたのが馬鹿らしい。
歴史的な琉球についての描写はあるけど、ストーリーに関係ないただのうんちく垂れ流しの文章水増しでしかないし。
会話だけ拾い読みしても十分だった。
劇かなんかの脚本読んでるような感じ。
落ちるところまで落ちてもどうせ復活するんだろうなっていうのが透けてみるからまったくおもしろくない。
主人公を始めとして。信念がないからストーリーも流されるままという感じで終始だらだらしている。
尚氏第一王朝復古を目指してクーデターをするのかと思ったら全然そんなことないし。
周りの天才美男美女どもも人間味がなくてロボット見てるみたい。
唯一よかったのは聞得大君の真牛か。
~じゃっていう言葉遣いで、なんとなくホロとか忍野忍的な萌えキャラに脳内変換されてた。
それに確固たる信念でしぶとく輝き続けた(特に後半)から、こいつが一番愛すべきキャラだった。
メロメロだとかハートがどうだとか、安っぽい横文字が頻繁に入る。
別に使うなとは言わないが、荘厳な世界観を著者自ら台無しにしているようで非常に興ざめ。
あと話しことばがふざけててラノベよりひどく感じられることも多々。