障がい者、特に精神障がい者を就労させようというのは、そりぁまぁ立派なことですし、当事者のお母さんが「あたしの年金でこの子は生きているけど、もしあたしとお父さんに何かあったらこの子は大丈夫かしら」と不安になる気持ちもわかる。
この国は、時給300円とか、それ以下で文句言わず働く労働力を切実に欲している。
移民をもっとと言いながら、結局のところ、文化的背景(つまり空気読めってこと)が共有できない移民を大々的に受け入れることはとても難しいというか、多分無理です。
僕のいる国は、とてもとても安い賃金で働き、空気を読みすぎるくらい読んで(だから心に傷を追ってしまう)、声高に自分の権利なんてとても主張できない、そんな労働力を真剣に求めているように思えます。
もちろん、いくらかの人は、そんな現場で心に致命的な傷を負うでしょう。でも悲しいけど、替えはいくらでもいます。
これは、精神障がい者の法定雇用率をあげようという政策の根幹です。
さてさて。ここからが本題。
だからどうしたってんだ。
確かに良心的で、心から障がい者のこと考えているけど、お金を生み出す力は低い旧来の福祉と、障がい者=超安い労働力としてとらえ、コスト削減、なんだったら助成金ももらって飯ウマーといういわゆる「社会的起業家」。
善悪で言えば、間違いなく後者が悪だけど、そんな中でも、障がい者が自己の選択に基づいて、自立へ向かうルートは多い方がいいに決まっている。
だから、障がい者雇用(に限らず、いわゆる貧困ビジネスも含む)に参加するプレーヤーは多い方がいい。
障がい者年金で月7〜8万の基礎収入があって、障がい者雇用で働きもう5〜6万でも稼げれば、正直今真剣に働いている非正規雇用の人より、収入は上回る可能性だってあるくらいだ。
だったらそれでいいじゃん。
悪貨は良貨を駆逐するするかもしれないけど、そもそも「貨」が生み出されなければ、駆逐もなにもあったものじゃない。
そのために、下心の透けた政官業のおじさんたちの手のひらで踊ってみる。
悪貨の方を駆逐することだって、ワタミやすき家の一件で、まったく不可能ではなくなってきているんだし。
障がい者をクソ安い労働力としてしか見てない、起業家・経営者などの皆様におかれましては、それだからこそ決してその本音をおくびにも出さずに、博愛の精神の権化のような顔をしててください。
馬脚がすぐに現れるのは、マジでカッコ悪いっすよ。