「今どきの若い奴らはこんなことも出来ねーのか。俺らの代はこれぐれー」
10年前、20年前の自分が嫌っていた老害の口癖はすっかり自分の口癖だ。
若い人間の苦労をイメージする力がすっかり衰え、おっさんの苦労に対する理解力だけが増えていく。
忘れてしまったと思い込みたい未熟な過去を振り返りたくない一心で若造を罵倒する日々。
まだその自覚はあるから大丈夫、そう言って老害化する自分すら肯定するしかない日々。
「今どきの若い奴らはすげーよ。俺らの頃よりもよっぽど立派だ(まぁ恵まれた時代に育ったんだし当然か。実質的に俺らの方が凄いな)」
最近はこんな言い回しで自分と相手のプライドを両方守ろうと努力はしている。
自分のプライドよりも優先順位は低いとはいえ、他人のプライドを軽んじると自分も少し傷つくからだ。
僕は今後どんな老害になるんだろうか。