2014-03-24

才能

30半ばだけど、今、小説を書いている。別に新人賞に応募するとかそういうことを考えている訳ではないのだけど、思う所あって書き始めた。ところが、これが書けない。書いているととっ散らかっちゃうし、書き上げても、自分でもつまんないなーとか思っちゃうほど。

小さい頃から本は好きでそれなりに読んでいて、高校からは本格的に文庫本にのめり込む日々だった。高校の頃も小説を書いていたけど、書き始めるとまとまらなくて、自分にはそういう才能はないんだと思っていた。それでも、人によってはおもしろがってもらえたり、大学時代には教授から小説を書けと言われていたり、その後も見識ある人から才能があると言われていたり、周囲からはそれなりに評価されていた。ただ、それでも書けない。執筆の核になるもの根本的に欠落していた。

一方、大学時代のある知人について思い出す事がある。特に仲良くしていた訳でもないけど、会えばお喋りするくらい人がいた。明るくて元気な人だったけど、彼は特に頭がいいとも、才能があるとも思っていなかった。どっちかと言えば、学業成績は酷い人で、未だに風俗に行っていた時のバカ話を思い出すくらい。どこにでもいる気に良い兄ちゃんといった人だった。

ところが、十数年経って知ったのだけど、今や演劇分野で俳優演出家として大成功していて、その分野の人からはあこがれの人みたい。まさかあの彼が、と思ってビックリしたけど、ネットにあるインタビューとかを読んでみると、彼は彼なりに昔から演劇に熱中していて、そして今の道があるようで。

こういう地点に来て思うことは、「才能があっても書く内容がないよりは、才能がなくても書く内容のある人の方がよっぽど成功するだろう」ということです。まあ、人生なんて、そんなもの。「才能」なんて、何十年という人生では、とても小さなものだと思うのですよ。

  • 表現のプロになるのは、「才能がある」人でも「書く内容がある」人でもなくて、 「覚悟ができた人」だ、と最近思う。 自分の作ったものに値段を付けられる覚悟。それを売り飛ばす覚...

  • いいから「自分は才能があると思っていた」主人公がベンチに座ってバスを待つ間に語る思い出話を断片的なストーリーにした小説を書く作業に戻るんだ。

  • 「特に仲良くしていた訳でもないけど、会えばお喋りするくらい人」の才能を見抜けるほどの眼を持ってるって増田はスゲーな!! 十数年後に大成功した知人にしみじみ「アイツは才能...

  • http://anond.hatelabo.jp/20140324134743 何をしてても❍❍のことが気になり 他のことを捨ててまで❍❍のために時間を費やし 寝るのを忘れて❍❍と過ごし ❍❍がなければ死んでしまう そんな人...

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