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やってなくてもわかる、ドラゴンクエストモンスターズスーパーライト (DQMSL) のガチャの敗因と背景くわしいまとめ

1. 1回500円という値付け
   • ガチャの値段はモバゲーグリーが全盛だった時代、ソーシャルゲーム+ガチャ+カードバトルの流れを初めて作ったコナミの「ドラゴンコレクション」の「300円」が業界標準になっていた
   • だがパズドラのヒット以降でスマホ全盛になってから、「1回魔法石5個」という値付けの影響が強くなっている
   • その流れか、DQMSL のガチャの価格は1回500ジェムになった(100ジェム=100円)
   • でも、パズドラの魔法石の単価は1個100円ではない
     • 当初1個単品で買うと85円だった。Apple課金の都合で1個単品は100円に値上げしたが、まとめ買いは単価85円ベースのままなうえに、さらに下がる
     • たとえばまとめ買い600円分で単価「83円」、5000円分で単価「58円」
     • つまりパズドラのガチャの値段は実質的に290円～420円である
   • DQMSL はジェムをまとめ買いしてもほとんど得にならない
     • 600円で100ジェムあたり「95円」、5500円で「87円」、8800円でやっと「83円」
     • つまり万近い単位の課金兵でやっと1回420円
   • 総合すると、DQMSL はガチャ高杉、わたぼう死ね
2. ガチャの確率が低い
   • パズドラのガチャはモバグリ全盛時代より高いが、確率はずっと良心的だから受け入れられた
   • ログインボーナスとお詫びで配布される魔法石をためて、ゴッドフェス(強いのが出る確率アップイベント)の期間を狙えば無課金でも確実に強いのが引ける
   • DQMSL は料金はパズドラより高いのに、1回300円の感覚でさらにきつめにつけたような、モバグリ顔負けの確率のふりかたになっている
   • さらに、レア度がアルファベット (S, A, B, C, D, E, F) 表記である
     • 課金ガチャで一番出てくる、ドラゴンコレクションやモバマスの「レア」や、パズドラの「★★★」は、DQMSL ではレア度「D」に相当する
     • お金払ってて C とか D ばっかり引くと、表記のせいでいかにもザコを引いた感じがしてハズレ感が増強され、運営に八つ当たりしたくなる
     • 一段階ずらして SS～E 表記で、課金ガチャでは C 以上だったらまだ心情的にマシだったかもしれない
   • 炎上の時点で「Sランク "やまたのおろち" 出現確率アップ!」としていたが、Sランクが出ること自体1.3%、それを分け合っているので元の確率からしてお察し
     • やまたのおろちに関しては15万円使ってやっと出てきたという報告も。わたぼう死ね
3. 演出の問題
   • パズドラは無料で引ける「友情ガチャ」と課金で引ける「レアガチャ」がある
   • パズドラのガチャ演出は、ガチャドラゴン（ドラゴン型のガチャマシーン）が魔法石をぱくっと食べて、腹が開いて卵が出てくるというものである。かわいい
   • 無料ガチャのドラゴンは緑色、課金ガチャは金色で演出上の見た目が差別化されている
     • 見た目の差別化はソシャゲに初めてガチャを取り入れたドラゴンコレクションの時代からそうで、パズドラ以前からのあるある仕様
   • 中身のレア度が高いと卵の色が銀色や金色となり、中身を見る前にレア度がわかるようになっている
     • ガチャだけでなく、ゲームプレイ中のアイテムドロップも卵であり、同様に色で中身がわかるというシステム
     • これはパズドラから派生したゲームの多くに影響を与えている
   • 一方で DQMSL は、パズドラの演出を参考に、ドラクエの世界観を取り入れて表現した
     • その演出は、マスコットキャラの「わたぼう」が、ポスター巻きの地図がたくさん入った箱からひとつ取り出すというもの。わたぼう死ね
   • パズドラでいうガチャドラゴンの色に相当するものは、DQMSL では「箱から見えている10本の地図の色」である
     • 無料ガチャ「銀の地図ふくびき」はすべて銀色、有料ガチャ「金の地図ふくびき」はすべて金色
   • 卵の色に相当するものは、わたぼうが取り出した地図の色である
     • 課金ガチャで出てくるうち、レア度が高いもの(S, A)は「金」、低い(B, C, D)ものは「銀」
   • つまり「中身」が見えている演出にしてしまった。しかしスクエニとしては、これは演出の差別化であり、確率を表現しているという意図はなかったはず
   • だが課金ガチャ「金の地図ふくびき」からわたぼうが「銀」の地図を取り出す確率は95%である
   • つまり課金ガチャの20回中19回は、「金の地図ばかり入ったように見える箱から、わたぼうが銀の地図を取り出す」という奇妙なものになる。わたぼう死ね
     • 炎上当時はガチャの確率が公表されていなかったので、自腹で何回か回さないとこうなることはわからない
     • 名前とも一致していない。「まれに金の地図がでるふくびき」である
     • ちなみに無料ガチャも「まれに銀の地図が出るふくびき」であり、基本的には「茶色」(E, F)の地図が出る
   • これを優良誤認だと騒ぐユーザーがいた
   • そこで、スクエニはアップデートの際に、課金ガチャ演出上の箱の中身を「金と銀が半分ずつ」にした
   • そこじゃねーよ、とこれまで気にしてなかったユーザーも巻き込んで激おこ。しかも結局確率と全然あってない
   • これは炎上の根本的原因とされている。わたぼう死ね
4. ガチャらないと進めないゲームと勘違いされた
   • バズドラ、およびその派生ゲームは序盤の敵が非常に弱い
   • ガチャるどころか、自モンスターをあまり育てなくても序盤は突破可能
   • ガチャらないと即死するような箇所は、順番に進めていく「メインのダンジョン」とは別腹の、無理して潜らなくていい期間限定「スペシャルダンジョン」の高難易度のものが中心である
   • そもそも、「コスト」という概念があり、強いやつは高コスト。ゲームを進めてコストの上限を上げないと、ガチャったところで使い道がない
   • いっぽうで、DQMSL は序盤から敵が結構強い
     • これは、何度か同じダンジョンに入るなどして、モンスターを育てて(レベル上げして)から進めることを想定しているため (プロデューサー談)
     • パズドラなどは一般的にレア度で強さの差が極端で、一番低いレア度は育てても使い物にならず、育てる意味が見いだせず合成素材でしかないことがとても多い
     • 本ゲームは本家 DQM を意識したバランスで、レベルの影響が高く、レベル上げを前提としている
       • 開始直後に必ず手に入りレア度が低い(F)のスライムやドラキーでも、育てればとくぎも覚えてある程度には強くなる
       • レア度が高くても、レベルが低ければスライムに毛が生えた強さである。レベル上限が高いので強さの上限も高いという設定だが、そこまで育てるのには時間が必要
       • なのでいきなりガチャる必要は本当はないわけだが、元がドラクエなので、スライムやドラキーは「弱そう」という先入観がどうしてもできる
       • そういうパラメータ付けなので、コストの概念もない。つまりいきなりガチャって S ランクで打線を組むことも可能であり、早々にガチャる理由のひとつとなってしまう
     • モンスターが転生してレア度が上がる進化素材や、経験値たっぷりのメタルスライムがいるダンジョンなど、モンスターを育てやすい要素を公開する前提の難易度調整だったが、不具合で延期されていた (プロデューサー談)
   • ゲームの内容自体、ドラクエを最適化したコマンド式のターン制バトルで、ちゃんとコマンドを考える必要がある調整になっている
     • ちなみに、AI による自動戦闘モードがあるが、あほである。AI に任せた場合、特定の敵を集中攻撃せず、ランダムに分散して攻撃する (アップデートで修正予定)
   • このことから、スマホの基本無料ゲームとしてはバズドラと比べると総じて難易度が高めで、序盤でも全滅しうる
   • さらにこのゲームは、ダンジョンに潜るのに時間で回復するスタミナを使用するが、序盤でもスタミナ不足になりやすい
     • 一般的なパズドラ派生ゲーは普通序盤ではゲームオーバーにならず、ランクアップ(プレイヤー自身の経験値MAX)によるスタミナ全回復で、序盤はある程度連続でプレイできる調整がされている
     • 本ゲームもランクの概念はあるが、序盤でも適当にプレイすると全滅して成果無しの可能性があり、そうすると経験値が入らずゲーム開始直後でもスタミナが足りなくなってしまう。
     • 序盤の難易度はゲームとしてはいたって正当な範疇だが、スマホゲーでは珍しい。非ゲーマーだと序盤のスタミナ不足で「詰んだ」と錯覚する
   • そして、これらの育成前提の調整などをモバグリのように課金前提だと思ったユーザーも結構いたらしく、ガチャの凶悪さともあいまって課金ゲーと受け取られた
   • 余談だが、序盤のダンジョンで「この先のモンスターはレベル20くらいないと倒せないよ」(通常プレイだとレベル4程度) と知らせてくれるNPCがいる
     • 本来はこの先は正規のルートではなく、無視して別の道を進めばよい
     • しかしこれを課金しないと進めないと思い込んで、そこでゲーム中断してアプリをアンインストールした人がいるらしい
   • パズドラの影響で基本無料アプリがゲーム重視に回帰しつつあるが、ドリランドみたいなポチポチして敵を札束で殴るアプリ群が残した爪痕は大きいな、と思った(小並) あとわたぼう死ね
5. それでもたくさん課金するユーザーがいる
   • たぶん今時の運営の理想としては、なるべく多くのユーザーが常識的な範囲で広く浅く課金してくれること。しかしここのコントロールはかなり難しい
     • 誰も課金しないか、ほどほどに課金される中でどうしても重課金者がでてくるかの二択になりがち
   • うん、自分の意思で重課金したのに文句言う奴も悪いと思うよ。でもわたぼう死ね

なお、筆者はまだ課金してなかった (課金ガチャはログインボーナスと詫びジェム貯めて引いた)

あと、ガチャの是非について。ガチャがあれば他の課金要素をゴツゴツ用意する必要がないことは大きいと思うんだ。

ガチャをやらないと、以前2chで叩かれたGREEの無料釣りゲームみたいに「無料の竿だと釣れない。2000円の竿を買ってやっとスタートラインに立てる。しかも竿はたまに壊れる。」とか、「モンスターが仲間になりたそうにこっちを見ている。 →無料で誘う(仲間になる確率10%) →200円で誘う(100%)」みたいなゲームを破壊する要素を沢山入れないと、なかなか基本無料での展開が成立しないから。それだったらもうガチャありでいいよ。改訂前の DQMSL みたいな凶悪なのはやだけど。

かつてのドッドッドリランドとかのような、無課金を客として見てなかった時代と違い、モバグリの魔の手を離れたこととパズドラの影響で課金アイテムが頻繁に配られようになったので、「無料でも遊べるし、足りなければ課金する」という流れができたのはまぁいいんじゃないかなと (ソシャゲ初のガチャゲーであるドラゴンコレクションは無課金でも楽しめたんだけどね。後発はドラコレのガチャビジネスだけ真似されて、運営の良心はなかなか真似されず、パズドラでモバグリが廃れるまで業界を荒らされまくった)。

さらに別に基本無料のゲームが増えたからといって、買い切りのゲームがなくなるわけじゃないし。ましてやドラクエモンスターズは3DSでリメイク出たばっかだ。

最後に一言、わたぼう死ね

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