9月に関西出張にいってきた際、大学時代の男友達に転職の相談をされた。
友人スペック→そこそこ名の知れた出版会社での編集者。社内でもそれなりに有能らしい。既婚(相手は専業主婦で首都圏出身)、子供1才あり。
転職活動したい理由は「会社の業績は右肩下がり。決まった業務をするだけなので、ぬるま湯環境。今の会社にいる間はいいが、首になったり会社が倒産したら終わり。ぬるくない環境=スピードの速い東京のweb業界にいきたい。」。
私「自宅買ったんでしょ、どうするの。」
友人「ローン残るけど売る。ローンが残っても、今の環境にいるよりずっといい」
私「奥さんは大丈夫?」
友人「とにかく今の会社がぬるま湯。毎年ルーティンで似たような記事を書いて売っているだけだから部数は右肩下がり。紙媒体はこの先厳しいと思う。スピード感のある環境で仕事したい。webに少しでも近い仕事だと思って担当する雑誌のツイッターでフォロワー○千人増やしたりもしたけど、もっと色々やりたい。」
友人「マーケティングとかユーザーエクスペリエンスを考える仕事。HTMLとかCSSは初心者で今スクールで勉強しているところ。今受けようとしてるのが、サ○バーエージェント、リ○○ート、D○NA、L○NE、楽○、G○O、P○perboy、K○ACK。アプリ好きだからアプリ作ってる会社がいい。あそこの会社の○○さんとか○○さんも一緒に働きたいといってくれてる」
私「…(あーうちの会社うけたいのか。。)。」
友人「きみの会社って・・・(以後会社についての詳細な質問が続く)」
友人は優秀な人だ。学業成績も人当たりも良く、小さい学部ながら学部卒業式で総代もつとめていた。
希望の出版社には誰より早く内定がでて、皆に内定を祝われていた。
出世もして私の2倍以上は稼いでいるようだ。だから自信があって、現在の給料をベースに転職を考えている。
※私は出産して時短で今は働いているので、年収は大幅にダウンしてる。そして目立って優秀でもなく、目立たない社員だ。
話をしてて気づいたんだけど。
友人の転職の動機は「今の環境を変えたい」「きらきらした話題の環境へいきたい」という、環境依存でしかない。
そして家族がいるから生活水準は落としたくないし、今の給与が基盤での転職だから大手しかうけない。
プライドも相応にある。一から知識を吸収する丁稚のような立場には戻れない。
「今の環境にいたほうが幸せじゃないかな」という言葉が何度も喉から出そうになった。
言わなかったけど。
言うのが優しさなのか、言わないのが優しさなのか、よくわからない。
駅で別れる時、「内定がでたら声をかけるよ。旦那さんも一緒に飲もうぜ。娘にも会わせてよ。」と友人はいっていた。
「転職活動がんばって!」と私もゆった。
その後連絡はこない。
結果をこちらもきけない。
30代の転職活動は難しい。
東京で友人と一緒に飲める日がくることを祈るばかり。