映画「桐島、部活やめるってよ」をWOWOWで見た。
スクールカーストを描いていて、よく描けていると思うし、何というか邦画にありがちな説明的台詞が少なくてよかった。
たとえクラスではカースト下位であっても、部活(文科系の映画部、吹奏楽部)では上位にたてることがある。情熱や技能があれば。というより、ひたむきに打ち込むものを持つのは尊いし、生きて行くしかない。という辺りが主題かな。
大学卒業して八年が経った今、スクールカーストの捉え方が昔の自分とは違っている。
昔だったら、チャラ男パーマがムカつくとか、彼氏を自慢してる女の子の性格が悪いとか、そんなことしか思わなかった。
今は違う。
彼ら、チャラ男や性格悪い女の子の気持ちが、少しはわかる。俺だってどうしたらいいかわからないんだよ、仕方ないじゃない、虚しい、という叫びが聞こえる、気がする。
帰宅部でチャラチャラするとか、そんなことしか出来ない世界に閉じ込められて苦しんでいる。桐島の不在によって。
昔の自分、彼らを羨ましがってた。美人/イケメンの取り巻きを。
部室というか溜まり場で、オタ友達と漫画を回し読みして、当然ながら下位カーストにいて、上位カーストを羨ましがってた。美人はあっちにしかいないし。アホみたいだが、実際、アホだ。
だがしかし。今になって思えば、それでよかった。そうとしか出来ない。俺、うまく立ち回ってたな。
いろいろ記憶が蘇った。
よい映画でした。