ブラック企業だけでなく、大抵の企業が労働基準法に違反しているのは事実だからだ。
テレビ番組でブラック企業を特集すると、決まってその労働基準から逸脱した、例えば残業時間だとか人権的な問題であるとかが
とりわけ挙げられるのだが、だから何?という話で終わり易くなる。
というのも、先に挙がったような問題はどこの会社でも起こり得る問題であり、極端な話日常風景の一つだ。
一方で、ブラック企業体質の会社は業績の良い大手一流企業だとか、労働面では、よく正社員採用され易かったり管理職にすぐになれるといった
好待遇の会社があって、そういった会社が基本的には労働基準の穴を見つけ出してそれを社員に宛がってる。
要するにサビ残というのは、管理職に関してはみなし扱いで全く問題がないし、職種なら営業職は残業がない―正確にはタイムカードとか労務システム上記録されない
残業が存在して、そういったものは全て残業代ではなく、営業手当だとか残業手当に割り振られる。
後者の場合は勿論手当だからみなし残業扱いとなるが、これは別に違法ではない。
といったような事が恒常化した企業なのだと思われるため、基本的にこういった労基の抜け穴を掻き分けてくる企業が労働基準に違反しているというのであれば、
殆どの企業、それもホワイト企業だと目される企業ですら、常態化しているのは事実だ。
総じて、テレビ番組がブラック企業特集をする時は労基法に批准しているかどうかを見るのではなくて、どういった場面でブラック認定されたのかといった経緯を説明し、
また、会社名を実名で公表しながら、その会社の抱える問題点を挙げる事が重要なのだ。
会社名を実名で上げない限り、恐らくコメンテーター等は一般のホワイト企業を例に反論するだろう。
それではブラック企業を特集する意義がない。