2013-09-18

盗作」について日本イギリス認識の違い

九州国立博物館の展示名が「盗作」と訴えられている件について http://mainichi.jp/select/news/20130917k0000e040212000c.html

はてぶコメントを読む限りでは、ロンドン大の教授がやり過ぎではというコメントが多い。イギリス大学勉強をしている身としては、何を「盗作」とするのかについて、日本イギリス感覚にずれがあるように感じる。

イギリスアカデミアでは「剽窃」についてとても厳しい。これは大学教育最初の段階でとても厳しく教えられる。レポート論文を書く際、「他の人の文献」を引用をしたら必ず出典を明記する、というのは当然だが、「他の人の考え」を引用した場合にも必ず引用元を明記しなければならない。学会や授業の講義で得られたアイデアはもちろん、親しい友人のアイデアであっても、原則として引用元を記せ、と私の大学では教えられた。そして、自分アイデアが盗まれないように、誰に何を話したかメモを取っておくように、と。

今回の一件について、ロンドン大学スクリーチ教授所属するアジアアフリカ研究学院(SOAS)にももちろん剽窃について決まりがあり、「他者の考えや言葉自分のもののように表現する事は避けなければいけない」と記載されている。http://www.soas.ac.uk/languagecultures/studentinfo/plagiarism/ 

日本人感覚からすると、「視覚革命」と「江戸絵画」が一緒に使われる事ぐらいあるでしょ、と思うかもしれない。しかイギリスにいる感覚では、あまり一般的でない言葉をくっつけて(「視覚革命」なんて日常生活で使わないでしょ)、しかも本と同じような内容の展示のタイトルとして使っちゃったら、剽窃を疑われても仕方ない。

別に教授売名行為なんかじゃなくて、イギリス人からすると当然のクレイムだよな〜と思ったので書きました。

知的財産権とか法律絡みのことはよく分かりません。単純に感覚にズレがあるな、って話です。

  • だとしたら、「しかしここは日本だ。イギリスではない」で終了する話だな。

  • ムハンマドの風刺画を載せてイスラム圏から抗議が殺到してもまともに取り合わないようなヨーロッパという後進地域に、日本に物申す資格など無い。

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