2013-07-20

選挙意見を通すには

若者選挙に行かないか高齢者優先の政策ばかりが通るんだ、と言われればその通りであるしかしながら、世は超高齢化社会。そこで、意見を通すにはどのくらいの若者選挙に行けば良いのか勝手計算して遊んでみたいと思う。舞台明日参院選。ただし、正確な計算は面倒でかつ無意味なのでザックリと。

 

具体的にするために「若葉の党」なる若者向けの政策実現を目指す新党をたてて考えよう。この新党が一体どれほどの票を得ればよいのか。そのためには若者のどの程度の割合投票に行かなければならないのか。

まずは勝敗ラインを決める。参議院議会運営を決定する議院運営委員会には10名以下の会派では委員を送り込めないので、半数改選の今回の選挙で6名当選することを勝利条件に設定する。

次に試算の前提条件を決めよう。投票率はここ5回の参院選では56~58%程度であり、この前の衆院選もそう変わらないものであったから、若葉の党が存在しない場合の予想投票率を50%台後半(投票総数6000万票程度)と仮定し、この既存票は動かないものとする。

 

この条件下で若葉の党の戦い方を考える。

まずは死票が少ない比例区で6人当選させることが、最も達成しやすい。比例区議席配分のドント方式についてはここで説明しないが、この方式では当選議員1人当たりの得票数が均等に近くなる。その票数は前回の参院選では約120万票程度である。よって安全を見て、750万票程度を新規に掘り起こせば選挙に勝利できることになる。ちなみに得票率にすると11%程度だ。

このとき選挙区はどうなるのか。定数が2までの選挙区地方に多く、若年層が少ない、地盤も固められているなど、全く勝ち目がない。また、当選必要な得票率で考えると、定数3の選挙区では20%弱、定数4でも15%程度が必要で、比例区の試算を見ると、ここでも勝ち目はない。残るは定数5の東京である5人区になってからの結果を見ると10%強の得票率で当選することがあるので、ここは候補を立てて戦うのも有りだろう。

まとめると、この選挙で勝利条件を満たすには以下のことが目標になる

 ○比例区若葉の党に投票する若者を全国で750万人新たに掘り起こす。

 ○特に東京選挙区での掘り起しに力を入れ、何とか当選を目指す。

 

これが実現可能なのか簡単に計算する。

総務省平成25年6月20日に出した人口推計とそれ以前に公表された第46回衆議院議員総選挙における年齢別投票率から投票に行かなかった人口」を算出すると2024歳は393万人、25~29歳は406万人、30~34歳は402万人、35~39歳は436万人となる。ここから750万人に投票に行ってもらわなければならない。20代全体だけだと800万人程度なので、この世代投票率100%近くにすれば可能ともいえるが、どう考えても厳しい。ということで30代を入れて考えると、34歳までで750万票をまかなったときは、20~34歳までの投票率が平均で37%程度上昇することが必要で、そうすると30代の投票率が80%超となり、これもまた難しい。さらに39歳まで含めると、投票率の上昇は平均25%程度で済み、このときの各世代投票率は70%程度で現状の高齢者層とそう変わらないものとなる。

また、東京は39歳以下の割合が全国平均より高いので、比例区よりも善戦できる可能性は十分にある。

 

結論。

勝てなくはない。投票に対する意識も、家族の誰かが投票に行くときに一緒について行く程度で問題ない。ただし、ここで仮想した若葉の党ように若者が集中して投票する受け皿が必要だろう。受け皿となる政党は、20代だけあるいは30代だけの票では勝てないので、これらの世代全体に共通して必要な政策に絞った提案で支持を広げることが重要だ。

  • 勝てなくはない。投票に対する意識も、家族の誰かが投票に行くときに一緒について行く程度で問題ない。ただし、ここで仮想した若葉の党ように若者が集中して投票する受け皿が必要...

  • 若者と言っても業種や年収や家族形態によって利害は違うと思うんだが なんで世代だけを選挙の争点みたいに思えるのか不思議 社会経験ないからか?

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