猿とゴリラの違い分かるか。
猿とゴリラの違い分かるか。
ゴリラに聞こう。「すいません、ゴリラさん、あ、ゴリさんって呼んでいいですか」
「いいですよ」彼はゴリさんだ。
「ゴリさん、猿とゴリラの違い、あ、猿とゴリさんの違いでいいのかな」
「猿と私の違いですか、なんでしょうね、私はゴリラなので、猿ではないので、分かりませんね」
猿とゴリラの違いは、ゴリラのゴリさんに聞いても分からなかった。残念なことだ。
じゃあ、誰に聞けばいいのだろうか、というか、私は猿なのか、ゴリラなのか、分からない。
腹立つ。悶々と腹立つ。ゴリラだったら、この苛立ちを自分の胸元へぶつけるだろう、ウホウホて。やってみよう。
ドンドンドン、痛い。悲しい。腹立つし、痛いし、何より悲しい。骨が折れたかもしれない。悔しい。もう少し筋肉が欲しい。
ということは、私は今は猿なのかもしれない、猿じゃないかもしれない。どっちだ。
どちらにしても、私は明日も何もしない。何もしたくない。猿でもゴリラでも、動物園でも、遊園地でも、映画館でも、飛行場でも、ない。
嬉しいのか、悲しいのか、猿とゴリラの違いは分からないけれども、明日もしたいことをするだけだ、猿とゴリラ、ゴリさん元気かな。