2013-05-30

まねして本の紹介 その3

からの続き。本の紹介。せっかくなので、もう少し書きます。このエントリでは以下の二冊を紹介します。つづきは http://anond.hatelabo.jp/20130530214947 で。

このエントリhttp://anond.hatelabo.jp/20130530214947自分が単に思いついた順です。なので、順序は意味をなしません。

はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内

この本も http://anond.hatelabo.jp/20130530045256 で紹介したパタゴニアの本と同じく、冬から春にかけて読みたくなる本。著者は野矢茂樹さん。イラスト植田真さん。

元のブログhttp://yuma-z.com/blog/2013/05/student_books/ )ではちきりんさんの「自分のアタマで考えよう」という本が紹介されていた。この本を自分は読んだことはないのだけれど、タイトルを見て思い出したのがこの「はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内」だ。

この本の第六章、ページでは197ページに「自分の頭で考える?」という節がある。それをなんとなく思い出した。そもそも、考えるって何だろう。なんとなく、頭の中で問題を思い浮かべて、どうやったら問題が解決するのかうんうん唸ったり、あるいは紙に鉛筆で模式図を書いたり要点を箇条書きしたり、そんなことだろうか?

国語の問題には、

下線部Aの筆者の考えを○○字で説明しなさい。

とか、

下線部Aの筆者の気持ちを考えて、○○字で説明しなさい。

とか、そんな表現がある。あるいは、

△△についてどう考えるか。あなたの考えを○○字で説明しなさい。

みたいなものもあるだろうか。こういう試験問題の「考える」という言葉の使い方と、普段の会話の中の「考える」という言葉の使い方は、少し違う。後者がより広い意味だ。そのもやもやした広い意味の「考える」とは何なのか。それを、少しずつたぐり寄せるような書き方をしている。たぐり寄せる書き方なので、途中でするっと抜けてしまったりするんだけど、最後にはなんとか(一応の)形になる。

読む方も、読んでいる途中で相当考える。なのでなんだか妙に疲れる本なのだけれど、さっくりした本のイラストがその疲れを和らげてくれる。そんな本だ。

心の鏡ダニエル・キイス文庫

短編集も紹介したい。この本の著者はダニエル・キイスさん。翻訳は、稲葉明雄さんと小尾芙佐さん。この本はずいぶん前に読んだので、ほぼ忘れてしまっている。ただ、表題の「心の鏡」と「アルジャーノンに花束を」の良さは記憶に残っている。

ダニエル・キイスさんは「アルジャーノンに花束を」という小説が有名だ。この短編集には、その小説の元となった短編が収録されている。

それぞれの短編に言及するのは大変なので、短編集の表題である心の鏡」について触れたい。自分はその作品がとても気に入った。信頼とは何か。誠実さとは何か。そんなことを考える短編だ。

つづきは http://anond.hatelabo.jp/20130530214947 で。

記事への反応 -
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