2013-03-25

日本がもう少し狭かったらなあ

初めて会ったのは3年前の年末にあった飲み会だった。合コンじゃない。そのときにはなんとなく気になっていただけだった。

まさか二度目があるとは思っていなかったけど、その2年後、つまり去年に再会する機会があって、そのときにもう好きになっていた。ほんとうに頼りがいがあって、話がおもしろくて、趣味も合って、女遊びもしない(彼女いない歴歳の数だそう)、いいひとだ。共通の知人である先輩を通じてメールアドレスを知って、それからぽつぽつメールをするようになった。

2ヶ月後くらいに300km離れた彼のところまで遊びに行った。深い意味はなしに、家族の話になったとき、彼の家族もすごく暖かなもので、なんだか私が勝手に嬉しくなってしまったことを覚えている。

それからまた2ヶ月くらいしたときメールが途絶えた。追撃メールをすると重い女と思われそうで、することはできなかった。嫌われたのかなと思って、ひとり涙ぐんだ。相談できる相手もいなかったので。

それからメールがないままさらに2ヶ月。また3年前の年末シチュエーションは同じ飲み会があった。去年の末のことだ。酒の勢いも手伝って、「なんで返信くれなかったんですか、わたしのこと嫌いになっちゃったんですか」と言った。真顔で言ったらメンヘラちゃんみたいなので、精一杯おどけたように言おうとしたけれど、嫌いという単語を発した瞬間にほんとうにそうだったらどうしようという思いが頭を突き抜けて、少し涙ぐんでしまった。そうしたら彼は手を私の頭に乗せて、「嫌いになんかならんよ」と笑った。忙しくてメールの返信を忘れていたらしい。「でも、追撃メールすると重いってネットに書いてあったんです」と言うと、「ネットなんてなあ」とまた笑った。「俺は俺だしなあ」と。私も正直言うと、メールはあまり得意ではなかった。

それから、連絡手段を電話に切り替えて、その3日後くらいに告白した。とりあえずお友達から、ということだったのだけど、最近になって300kmという距離と、彼が20代も後半に差し掛かっているということ、私の希望する就職先が彼のところからさらに遠いところであるという事情があって、見通しが立たないなあと思い始めて、昨日、あきらめますという旨の電話をした。拍子抜けするくらいに「良き友人としてやっていこうな」とあっさり言われたのだけど、それでもやっぱり、長電話をしていたら、ああ好きだなあと思った。どうか願わくは、彼が私よりもいい人と、彼の実家よりもさらに暖かな、いい家庭を築いていけますように。

未練がましいし女々しい。あはは

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