2013-02-28

ついに顕在化しはじめた「Perlリスク

英語圏ではかなり前からPerlで開発し続けることのリスクについて語られていたが、いよいよ具体的な弊害が出て来ているようなので、かいつまんでメモ日本でもそう遠くない未来だと思う。

若手エンジニアの不足

Objective-Cのように需要が逼迫しているのに人材供給が増えず需給ミスマッチが起っているわけでは無く、需要供給も減るという状況下でわずかだが需要が上回っているとう性質の悪い状況がPerlに起きている。特に深刻なのは安価な若手エンジニア採用絶望的に難しいという現実だ。Rubyが台頭して数年経ちPythonメインストリームの先頭を突っ走る2013年において新しくPerl勉強しようとする若者はよほどの物好きしかいない。30~40歳Perlエンジニアを雇うのはそれほど難しく無いだろうがコストがかかる。安価20代前半の若手エンジニアを雇いたいという企業の思いとは裏腹にPerlを新たに学ぶ若者絶滅寸前だ。

とても優秀な若者雇用できるチャンスが巡って来た。採用担当者はこう尋ねる。「Perlは習得していますか?」「もちろんC/C++/Pythonはお手の物です。Javaもある程度可能です」「もう一度伺いますPerlは習得していますか?」「申し訳ございません 未習得です」

悲劇だ。

イノベーションの枯渇

もう何年もPerl界隈で新しいモノが生まれたと言う話を聞かない。こんな事を言えばPerlハッカー激怒するかもしれないが、しか現実RubyPythonJavaに比べればこの10年の間にPerlから生まれたものは微々たるものだ。何かしらのライブラリにしてもwebフレームワークにしても、ハッカーが新しいモノを試す土俵はいつもPythonRubyJavaが選ばれて来た(もちろんC/C++もね)。

もはや彼らがPerlを選ぶ理由はただ一つ「今Perlで開発しているから仕方なく」

最低の理由ではないだろうか。

10年前にPerlで開発していた企業最先端を走っていた。迅速に自らのアイディアを具現化するツールとしてPerlは最適だった。それが今やどうだろう。自分たちの書いたコード保守し続けなければいけないという理由「のみ」でPerlを使い続けている。他に理由など無い。Perlで開発する理由は自分たちの過去仕事保守しなければならないという理由のみだ。

控えめに言っても、そういう企業未来は無いと思う。過去とは決別し、10年後の自分たちにとって最適な選択をすべきだ。今すぐにだ。本当に手遅れになる前に。

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