去年の11月。
久しぶりに電車で出かけて、その帰りに何か読みながら帰りたいと思って、駅の書店の文庫新書コーナーを周っていたら、好きな作家の新刊が出ていたので、すぐに買った。
何か前にも読んだような気が・・・
後ろの方を見ると、「この本は2010年○○に単行本化された『△△△』を加筆修正したモノです」という注意書きが。
やってしまった。
タイトルもよーく思い返してみると、確かにこの単行本は買った。
文庫本も単行本とほぼ同じタイトルなのに。何で気が付かなかった。
ショックだった。今までこんなことなかったのに。
この件は、単行本を読んだのは1~2年近く前だし、それに文庫本の書き下ろしも(少ないけど)あるから、作家へのお布施だと思えば・・・とある程度自分の中で苦しいながらも言い訳できたが、今日、追い打ちをかけるようなことが起こった。
図書館に予約してあった本を取りに行った。
早速帰って読んだ。読み始めると同時に、違和感を覚える。
何か前にも読んだような気が・・・
思い出した。
中身を見るまで気が付かなかった。
ああ、何ということだろう。
図書館の予約か、衝動買いかどちらが早いかは今となっては分からないが、少なくともどちらかを先に行ったあと、そのタイトルをすっかり忘れて、どちらかをしてしまったのだ。
本を読んでいるようで、その実、タイトルも思い出せないほどに、本の内容は自分の中からするりと通り抜けていったのだ。
今まで、趣味は「読書」と言っていたが、正直もはや読書ってレベルじゃない。
「見書」とか「眺書」というレベルだ。
ほとんど何も残らない。
どうしよう、せっかく借りてきた他の本も読む気にならない。
よくあることだ。きにするな
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