2012-04-14

報道されなかった事実 ウォール街を占拠せよ運動

ニューヨーク黒沢潤】反格差社会デモウォール街を占拠せよ」が始まって半年に当たる17日、ニューヨーク市マンハッタンデモ行進した約200人が警官隊と衝突、一部の参加者逮捕され、警官に負傷者も出た。

デモ参加者は、ウォール街近くのズコッティ公園から行進を開始。ウォール街にある米建国の父、ワシントン像の前でもデモを行った。

昨年9月に始まった反格差デモ世界中に飛び火したが、その後、勢いを失い、主催団体も資金難から「存続の危機」(デモ参加者)に立たされている。

(産経新聞)

 

ウォール街を占拠せよ運動」の実態をゆがめる形で報道を続けるメディア存在する。彼ら一部のウォール街派の一部メディアは、ウォール街を占拠せよ運動が、暴力的で、多数派から支持されない少数派で、未来が無いという架空イメージを広めるためのレッテル貼りに夢中だ。この記事を報じた産経新聞も、そうしたメディアひとつだろう。

 

ウォール街を占拠せよ運動参加者の大多数は、非暴力に徹しているし、参加者の多くは警官隊に殴られても暴力で抵抗しないという事実は、一部メディア報道はない。

暴力に遭遇しそうな時に非暴力的な方法で事態をコントロールするための訓練や教育も、ウォール街を占拠せよ運動実施している活動のひとつになっている。運動で繰り返される演説ゃ議論の多くが、非暴力こそが共感を集めるというものだが、そうした議論が行われている事実も、一部メディア報道しない。

 

ウォール街金融セクターで働く人たちの仕事の仕方も、少しずつだが変化して来ている。たとえば、貧困層に配慮した労働条件、極端に高い役員報酬の見直し、そうした「金融界の格差自己是正」の報告会があったり、格差自己修正を実行した金融関係者への表彰や拍手なども贈られている。だがそうした運動の成果は一部メディア報道されない。

逮捕された参加者を救おうと、大勢の弁護士無償で救援活動をして、釈放を勝ち取っているが、そうした運動の勝利は、メディアは決して報道しない。

 

しか運動財政は厳しい。にもかかわらず大勢の人が長期間参加し続けている。

なぜそれができるのか? お金で「動員」しているのではないからだ。

さまざまな人が物を持ち寄って、あるいはサービス提供して、運動を支えている。本当に必要なのはモノやサービスであって、カネではない。だから運動参加者の多くは、モノを調達する。

ウォール街の1%はお金運動を「動員」するが、ウォール街を占拠せよ運動は、ウォール街的な運動方法を重視しない。必要なモノをお金契約を介在させることなく流通させている。

そんなことができるはずがないと思っていたウォール街派の富裕層は、いま、心からの恐怖を感じている。カネが全てだと考えている彼らにとっては、金を介在させることなく物資や人が動くことなど、ありえない事態だからだ。

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