四ヶ月前、ぼくはキレイな女の子を抱きたいと思った。いや、その前からずっと抱きたくてはいた。
その気持ちがバケツのなかに溜まっていって、縁から溢れ出したのがどうやら四ヶ月前だったらしい。
でも、まったく女の子の知り合いがいなかった。周りに女の子がいないんじゃ、口説けやしない。
ぼくはけっこうシャイだから、友人に紹介してくれとも言えないんだ。どうしようかと考えた。
結論は早かった。そうだ、ナンパをしよう──。
女の子と仲良くなりたい。でも、接点がない。だったら、ナンパするしかない。明快なロジックだろ?
そして、四ヶ月たった今、なんとぼくには二人のセフレがいる。どちらもとびきりの美人だ。
いったいどうやってそんなことが可能になったのか? どんな魔法を使ったのか?
それをここに記したいと思う。女の子を抱きたいと思っている男の子はたくさんいるはずだ。そんな男の子たちの一助になってくれることを願う。
では、今から説明をしよう。だが、その前にちょっとだけきみの部屋にある本棚を眺めてみてほしい。女の子が抱きたくてたまらないときに買ってしまった、恋愛ハウトゥー本はないかい? あったらそれはゴミ箱に投げ捨ててくれ。きみにそんなものは必要ない。
ナンパ師がよく言うメソッドに「100人に声をかければ1人はゲットできる」というものがある。
確かに多くの女の子に声をかければ、いつかはサクセスすることだろう。
しかしだからといって数をこなすことが目的になってしまえば、ナンパは単なる徒労になってしまう。
ぼくも「綺麗なお姉さんとエッチなことがしたい」という思いが空回りして、銀座で声をとにかくかけたことがある。
しかし、たくさん断られたらそのぶん傷つくし、女の子を探して歩きまわるのは、当然だが疲れてしまう。
それで女の子と仲良くなれたら言うことないだろうけど、心に傷を作ったうえに何もなかったら、わびしい気持ちでいっぱいになってしまう。
一日予定をあけて何時間もナンパをするだなんて、フルマラソンに出場するようなものだ。
訓練を積んでいないと身体がぼろぼろになって、最悪ケガをしてしまう。
ぼくが望んでいるのは何十人もの女の子とセックスをすることじゃない。
ひとりでもいいから甘えたい気分のときに抱きしめてくれて、ムラっときたときにエッチをさせてくれる、そんな優しい女の子が欲しいんだ。
だから、長時間ある場所に張って女の子に声をかけるなんていう方法はすぐにやめた。体力がもたないんだ。
そこでぼくのようなライトなセフレ待望者でもできる、フルマラソンじゃなくて短距離をランニングするようなナンパ方法を考案した。
ぼくがやった方法はとってもシンプル。普段どおりの生活のなかで、いい感じの女の子を見つけたら声をかける。これだけだ。
もうちょっと具体的に言おう。ぼくが声をかけるので一番多いのは駅の改札を数メートルでたところ。
これは大学やバイト先に行っているとき、もしくは家に帰っているときに電車内で見つけたステキな女の子をちょっとストーキングして声をかけているってことだ。
自分から無理やり探しに行くのは疲れるからしない。日常生活のなかで、思わず抱きたいと思うような女の子が通りすぎたときだけナンパする。
ナンパ師が声をかけるとき、いろいろと妙ちきりんなテクニックを考えだして実践しているらしい。道を聞くふりをしたり、だとかね。
だけど、ぼくはそんな面倒なこともしない。声をかけるときのセリフは完全にテンプレートで決めている。それはこんな言葉だ。
「すみません、さっき電車のなかで見かけて……一目ぼれしちゃいました!」
変な飾りつけはしない。ストレートに、シンプルにいく。そもそも技術がないんだ。テクニックに頼ることはしない。
ナンパするかを決める基準はぼくの好みに大きく依存しているが、ナイスな女の子に片っ端から声をかけても無駄だ。
さっきも言ったようにたくさんの女の子をナンパして、たくさん断られることは心の傷を深めるだけだ。そんな悲劇は避けよう。
では、どんな女の子がナンパに応じてくれるのか? ズバリ言おう。20代後半~30代後半で、小奇麗にしている女の子だ。
ケバかったり、若い女の子に対抗しようとしている女の子は除外した方がいい。そういう女の子はやたら自分の価値を釣り上げてくる。ババアのくせに。
遊んではいないけど、異性の目を意識してしまう・・・そういう女の子が格好のターゲットだ。
移動中の電車のなかで年はいっているけど小奇麗ですてきな女の子がいたら、心のなかで問いかけてみよう。
「ちょっとシワはあるけど……うん、抱きたいな」
そう思えるなら声をかけるんだ。ぼくはそうしている。
実はナンパが成功するか否かは声をかけたときの反応でわかってしまう。
「一目ぼれをしました」と言った瞬間に、不意をつかれながらも女の子が「あはっ」と笑ってくれること。これが成功の絶対条件だ。
「は?」と反応が鈍かったり、こっちを怪しんでいたり、あからさまに嫌な顔をするときは、これは絶対に上手くいかない。そのあとにどんな言葉をかけたって、どんどん不快な気持ちにさせていくだけだ。こんなときは潔く諦めよう。
こちらのストレートな好意を嬉しがってくれる女の子。こういう女の子は話していると終始口元が緩んでいて、こちらも気が楽になるし、上手くいくことが多い。
第一声で笑ってくれたら、あとは普通に会話をすればいい。どういう人で、どんな趣味か聞いて、自分はどんな人間かを自己紹介するんだ。
ナンパ本には冗談をたくさん言って笑わせろだとか、女の子の持ち物を褒めていい気分にさせろだとか書かれているけど、ぼくの目的は普通に仲良くなることだ。そこに高度なテクニックは必要ない。
無理してハウトゥーに書かれている技を実践してみたってうまくいかないし、疲れるだけだ。
余計なことは考えずに、自然体に。それがぼくのモットーだ。
女の子が大好きだとつい知り合ったその場で抱きしめたり、キスをしたりしたいなって考えてしまうけど、そんなことをすれば逮捕されてしまう。
ナンパ師の自慢を聞いていると、会ってすぐに漫画喫茶に行って生でセックスしただとかいうエピソードが出てくるけども、そんなことは技術力を積んだその人だからできることであって、基礎を学んだ身ではないぼくにはできるはずがない。
一度だけ、ウォーキング中の主婦をナンパして、何時間もウォーキングに付き合っていたらちょうどよくホテルが見えてきたので、そのまま入ってエッチしたなんてことはあった。しかし、その子とはそれっきりだし、初対面で女の子を抱けるなんてことはその一回だけだ。
ナンパが上手くいったら、あとは普通にデートを楽しもう。すぐに身体を求めるんじゃなくて、相手が心を許すのを待って、もし向こうも望むのならばエッチをする。そのぐらいの気持ちでいいんだ。
ぼくはそばにキレイな女の子がいるだけで幸せな気分になれるので、結果的にその子を抱けなくても満足している。がっついたって良いことはない。むしろ、傷つく可能性のほうが高い。
ぼくが重視したことはとにかく疲れずにナンパできることと、抱けなくたっていいと目標を低く設定すること。
無理をしたって続かないし、高い目標を設定してしまうと、あとでがっかりすることも多くなってしまう。それは精神衛生に悪い。
そうやって、日常生活から半歩だけ冒険する形でナンパを続けてみて、何人かの女の子と仲良くなれた。
そう、たった数人の女の子だ。でも、ぼくはそれだけで満足だ。たくさんの女の子を抱くことが目的ではない。
いま、ぼくは幸せな気持ちでいっぱいだ。いつだってぼくを受け入れてくれる女の子が二人もいる。
その子たちはぼくが望んだらいつだって会ってくれるし、もちろんセックスをさせてくれる。
情けなく甘えたら頭を撫でてくれるし、身体のどこを触ったって怒らないし、何度も何度もチューをさせてくれる。しかも、美人。
二人とも働いているし、一人は結婚しているから予定が合わないこともあるけども、どちらかとスケジュールが合うときは必ず会って、幸せな気分にさせてもらっている。
ナンパを始める数カ月前とはほんとに大違いな、とってもハッピーな毎日だ。だって、そうだろう? キレイな女の子を定期的に抱けるんだ。こんな幸せなことってない。
きみもこんな生活を送ってみたくないかい? きみにもできるよ。ぼくの方法を実践すればね。
The show must go on. やりつづけるんだ、きみの夢をかなえるために。
ただしイケメンに限る。
20代後半~30代後半 チンコ立たない、JKがいいです(^q^)