2012-02-08

もしかして障害者

一ヶ月ほど前に、バイト新人さんが来た。この新人さんを、仮にAさんとする。

私はタイミング悪く、Aさんとシフトカブる日が一週間ほどなかった。すれ違いで出勤するシフトになっていた。

私は新人さんを楽しみにしていたので、会うのを待てずに、Aさんの研修をしたB先輩に印象を尋ねた。

すると、温厚なB先輩が「あの子はできない子かもしれない」とポツリ。こりゃ相当だぞ、と思いつつも、「まあ、まだ始まったばかりですからね!」とフォローを入れると、B先輩はうーん、と唸っていた。

そして、Aさんと初対面の日が来た。しかし、Aさんは来ない。五分、十分待っても来ない。その日同じ時間に入っていたCさんに、「Aさん、来ないですね」と言うと、Cさんは「実は」と言った。「実は、今までの勤務、全部遅刻してるんだよ、Aさん」と言った。初出勤から数えて全四回である。四回目のときには、Cさんが雷を落としたそうだ。この怒ると超絶コワイCさんの雷を受け、それでも今日遅刻してくるとは、ずいぶんな神経をしているようだ。Cさんと二人、うーん、と唸っていると、十五分遅れてAさんが現れた。当然、Cさんは呆れ顔だ。

「一応訊くけどさ、なんで遅刻してきたの?」とAさんに問うCさん。

Aさんは、俯いてスイマセン、と一言呟いた後に「いつもと違う路線を使ったら、時間がわからなくて」と言う。

ケータイ持ってるでしょ?だったらさ、路線検索とかあるよね。それで調べられるはずだよ」とCさん。もっとである

するとAさん、すかさず「パケ放題に加入してなくて…」と仰る。苦しいぞ!とツッコミを入れそうになった。もう、Cさんも口をつぐんでから、「あっそう」と一言言うだけだった。Aさんが手にしているのはスマートフォンだ。

それから業務を開始したのだが、「今日で五回目ですよね?」と確認を入れたくなるほどの、初歩的なミスを連発した。Cさんは、もう失神するんじゃないかというくらいに教え、苛立っていた。

それが、私とAさんの初対面だ。


その後、Aさんの仕事ぶりを見ていると、メモはちゃんと取っているし、まあ遅刻以外はなんとかなるのか…と思っていた。

しかし、一ヶ月ほど経過した最近。全く、初日に見た仕事ぶりと変化がないのだ。つまり、一から十まで教えないと何もわからない状態。メモを取っているはずなのに。来るたびやる業務でさえ、Aさんは何もわからない状態なのだ。Cさんをはじめ、Aさんに教える人たちは、短気でなくとも皆イラついてしまうほどだ。


なんでこんなにできないのか。周囲は怒りを通り越して、疲弊していた。

しかし、最近の会話で、どうもAさんは障害者なのではないだろうか、という意見が上がった。

Aさんは、以前まで二種類バイトをやったそうだ。しかし、どちらも一ヶ月でクビにされてしまったらしい。

お金を払って通っていた自動車教習所に至っては、S字・クランクの時点で挫折し、教習所をやめたそうだ。

なのに、Aさんは「Aラン大学」と言われるところに在籍だ。どうなってるんだ。

もしかして障害者

  • できることだけを突き詰めた結果、勉強だけができる子っているんだよ たいしたもんだ

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  • 俺の親父も一流大学出た会社社長だけど 病的な方向音痴だし若い頃は失読だったし 傘とかしょっちゅう電車に忘れてくるし なんにでもすぐ集中して人間が部屋に出入りしてるのすら気...

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