東電では「安全管理」関連部署が軽視されていて、閑職なんだろうな、ということ。
「安全管理」の畑からは出世できない状況が続いていて、発言力も皆無だったんじゃないかなと思うのです。
「安全管理」はほとんどの企業で「コスト」とされていて、削れば削るほどよいこととされがちだ。
まあ、競争状態にある大多数の企業において、こうなるのはわかる。ある程度はしかたないとも思う。
けど東電は、発電業において圧倒的な独占体制を敷いていたのに、「安全管理」の努力を放棄していた、と考えられる。
えらい人の頭にあったのは、この独占体制をいかに維持するか、だけだったと言っても過言じゃないだろう。
そうなると本来は保安院みたいな第三者機関がきっちりチェック機能を果たしてなきゃいけなかったんだけど、
狭い世界だからずぶずぶの関係にあって、そのチェック機能も麻痺していた、というのが今回の事件の本質なんだろうと思う。
要するに、誰も「安全管理」に対するインセンティブを持っていない状況だったということ。
こう考えると、現経営陣は総とっかえ(ガバナンスを一から作り直して体質改善するにはこれっきゃないよ)して、
第三者機関との独立性を確保し、「安全管理」へのインセンティブをどうにかして持たせるべきなんだけど、
未だにそういった議論はあんまり進んでいないようだ。
もうちょっと具体的に言うと、「東電」は発送電分離で解体して競争状態にして、
第三者機関に権限を与えて「業務改善命令」なんかを出せるようにもして、
「業務改善命令」を出されるとその発電会社がすっごく困るような仕組みを作ればいいんじゃないかな。
『すっごく困る仕組み』としては、「業務改善命令」に
「ここの発電所の安全管理なってないから、ここから出た電力売るの禁止な。足りない電力は他のとこから(割高だとしても)買えよ」
という措置命令をくっつけることが効果的だと思う。
競争厨乙。 競争したら安全投資こそが軽視されるに決まってるじゃないか。 第三者機関? それが原子力安全・保安院だったんだろ。機能してないじゃないか。 君が書いていること...
それじゃどうすれば安全投資に対してインセンティブが働くと思う? 独占状態であっても十分な安全投資がされていない現状を見たうえで、 今後も独占状態を続ければそれでいい、とは...