2011-09-28

福島マツタケの思い出

スーパー初売りされたマツタケを見て、学生時代のことを思い出した。

福島市近郊出身の友達が、すきやきパーティーをしようと持ちかけてきた。

彼の実家からなんとダンボール箱いっぱいのマツタケが送られてきたのだった。

いつものだべり場だったもう一人の友人の家に集まり、もう一人呼んで、4人でマツタケすきやきパーティが開催された。

すき焼きなので、福島牛も調達された。

いとこんと肉は近づけてはいけないとか、美味しんぼの富井副部長の失敗から学んだ数少ないすき焼き知識を駆使して、マツタケとそのほかの具の比率が1:1のとてつもないすき焼きパーティーが始まった。

マツタケの素焼きとか土瓶蒸しもやってみた。

マツタケを持ち込んだ友人以外、本物のマツタケを知らなかった。永谷園のお吸い物がかろうじて、マツタケ体験だった。

マツタケの香りはとても強くて、好みが分かれるものかもしれない。

ほぼ縁がないと思っていたマツタケを存分に楽しんだ。

一生分のマツタケが一晩にして消費されたはずだ。もうしばらくマツタケは食べなくてもいいといえるくらいにマツタケを堪能した。

マツタケがどこで取れたのかという話題になった。マツタケが送られてきた友人も、実家の親からは一切教えてもらえないと話していた。

その親が墓場までそのありかを持っていってしまうのかもしれない。

ふと、マツタケの思い出のことを文章にはきだしてみた。

仮にこの友人の親が存命だとしても、マツタケ秘密の山がまだ存在していたとしても、マツタケ福島ももう思い出の中にしかないのかもしれない。

便利さや富と引き換えに福島の大切なものをたくさん失ってしまった。私たちは、どこで道を踏み外したのだろうか。

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