本を買った
図書カードを知人から貰ったので、それを元として前々から欲しかった書籍を買う事にしたのだ
いつもの本屋に入り、目当ての本を探す
1冊見つけ、2冊見つけ、3冊見つけ
そうこうしてる間に両手は一杯になった
貰った3000円の図書カードは消え、財布からは1万円札が消えた
その書店で一番大きな紙袋を手にして帰路に着く
買うという行動は何によって強化されたのだろうか
自分は、そうとは思えなかった
お金を渡して商品を受け取る
その時に一番満たされた気がしたのだ
一緒に行くスーパーで最も安く、買って貰い易かったのが駄菓子だったからだ
初めの内は、甘かったり辛かったりして美味しい物が食べたいから頼んでいた
その内に、買ってくれる事自体が嬉しく感じるようになった
それが続くうちに両親はねだられても買わないようになった
思えば、共働きであった両親を夜遅くまで待つ時に強くそれを感じていたのだった
両親が居ない今、自分に何かを買ってやれるのは自分しか居なくなった
「足りない」を「満たして」やれるのは、自分だけになってしまった
だから、なんだろうか