Follow usボタン。
最近増えて来たblogガジェットである。go2web20.netというところがやっているサービスらしいのだが、そのblogの所有者が指定した画面のどちらかの端にくっつき、所有者が指定しただけ下がった場所に、画面をスクロールさせても表示し続けるという、とても目障りなボタンである。
Twitterが用意しているFollowリンクを使わずに、go2web20.netのFollowボタンを使って情報提供している事については、 blog所有者と、そのページを見てFollow usボタンをクリックした人の自己責任であるので、そちらについては何も言わないが、このボタンの見せ方は、許容できない。
どちらかの端に指定できるのだから、左端余白か右端余白のある側に設置すれば良いのだが、レイアウトが不自由で、そのどちらも取っていなかったり、わざわざ文字やリンクが詰まっている側に配置していたりするという、マヌケが居るし、記事をスクロールさせると、フロートボタンなので画面の端でとても目立つ。
記事の最後に固定表示でボタンを置くだけで十分であり、画面の横に、フロートボタンとして配置するのは、目立たせるという目的においては有効であるが、悪目立ちの類といえる。
このボタンをクリックすると、go2web20.netサイトを経由して、Twitterのフォローリストに登録する画面へと遷移できる。当然、どのページから、誰のアカウントをフォローリストに登録する為に使われたかが、go2web20.netには、筒抜けになる。
つまり、アクティブで読者の多いblogのリストが、go2web20.netには自動で生成されるわけである。この情報をどのように使うつもりなのかが、まだ見えてこない。
ただし、Twitterがこのサービスを放置しているという点については、狙いが見えている。
一度Follow登録をしたら、基本的には、二度は必要ない。さらに、blogの記事をTwitterにも流しているのであれば、Twitterの利用者に対して、blogで見るよりもTwitterで見てくれと意思表示をしている事になる。
メールや掲示板には宣伝が大量に来るが、Twitterにはそういったnoiseが少ないからというのであれば、Twitterという営利企業が広告宣伝活動をしたアカウントをBANするという作業を行っているからnoiseが少ないという現実に対して価値があると認めている事になる。そのコストは、利用者がいずれ、負担しなければならなくなる。
blogからTwitterに人を移動させ、Blogでの更新が滞り始めた頃に、Twitter有料化という話が来るという展開が予想できる。そうなった時に、今のTwitterに熱中し、BlogよりもTwitterだぜとボタンを貼り付けている人々は、ちゃんと会費を支払って利用者であり続けるのであろうか。
Blogサイトが過去記事のデータフォーマットを特殊にし、同業他社に移転しようとすると、過去記事を一通ずつコピーして登録しなおさなければならないようにして囲い込もうとして反発を買った事から、学習したのであろう。Twitterは、記事に価値があるのではなく、張り巡らされたフォローリンクに価値があるという、Googieスピンアウト組らしいといえばらしいし、SNSの本質とも言える狙いをもっているのである。
ただし、Twitterで張り巡らされたフォローリンクの大部分は、記事があってこそ発生しているものであり、なうなうなうなうと言い続ける程度の記事生産能力しかないコミュニケーションに、果たしてリンクを維持し続けられるだけの価値があると言えるかどうかが、微妙な所なのである。