婚約してるのかしてないのかわからない状態に疲れてきていたんだと思う。
3年目だと愛も冷めてくるし、私も30歳まであと数年だし、なんだかなあ、と思っていたところ、去年の10月、いつもの喧嘩がちょっとヒートアップして、向こうから「もう無理だ、別れてくれ」と言われた。あまりのショックに呆然として、しばらく廃人になった。別れた直後の誕生日も一人、12月のクリスマスも一人。イルミネーションをあれほど憎たらしく思ったことはなかっただろう。親兄弟にもねちねち言われ、ストレス溜まりまくりで激やせ。ひどい年末年始を過ごした。
先週末、女友達集団が慰めようとしてかミニ台湾旅行をプレゼントしてくれた。有給休暇取って3泊4日。土曜日だったかな、ホテルの近くで一人迷っていたときに道を聞いたことがきっかけで、台湾人の男の子と知り合った。台湾は徴兵制があるらしくて、今は軍人をやっているっていうけど、ハーブティーを飲みながらジミー・リャオの絵本を読んじゃうような人、5歳年下。メガネをかけてひょろひょろで、趣味は自転車とカメラ……全然自分のタイプじゃない。
いや、そこに気を許してしまったのかもしれない。日曜日の朝、その子と一緒に昼食の約束をした。小雨でひどく冷える日だった。12時の少し前、待ち合わせ場所を探し回ってメトロの駅からエスカレーターを上がっていたとき、後ろから急ぐ人専用レーンで追いついてスッと横に並んで、私をちょっとびっくりさせた。手にはスタバの温かいココアが2つ。これで落ちてしまった。簡単すぎるな。
ご飯ちゅうにいろいろ話してしまった。彼も彼で、高校生から5年つきあった彼女が兄弟と近親相姦していたと知って最近別れたという壮絶な話をしてくれた。結局手もつながず、キスもしなかったけど、日本に帰ってきて、あの優しい笑顔、低くないのに落ち着いた声、柔らかいトーンの中国語(台湾の中国語は本土と違ってぎすぎすしてない)を思い出しては、セックスしたくてたまらない。台湾人男性はエロい人が多いっていうし。どうも、日本のアダルトビデオが大人気なせいで日本人女性に過大な妄想を持っている変態が多いらしい。ネット情報だけど。電話番号を交換したら、成田に着いた途端に着信あり。心配だったんだって。あらやだ! 思わずにんまりしてしまった。
5歳年下は本気でつきあう相手としてはありえないけど、年下も試してみたい、もしあのシャイな男の子風の外面とベッドの中でのギャップがあったら最高……とかむらむらしていたところ、ついさっき元婚約者が突然アパートを来訪。やり直したいらしい。私のあの惨めな年末年始はなんだったんだというくらいの哀願ぶりで、悪かった、また恋人に戻ってくれ、今年中に絶対籍を入れるから、と約束された。「もちろんいいよ!嬉しい!!」と笑顔で返してしまったけど、やっぱりあの台湾人の男の子とセックスしたい。
何かいかにも創作っぽい&中身男っぽい。 あと台湾語話せるって凄いな
メガネをかけてひょろひょろで、趣味は自転車とカメラ 日本中のアラサーネットユーザーを一行で表せたな。
論文が終わらないのは計画性の問題か…そうか…
運が悪いってのは甘えだからね。
いや君には訊いてない